2008年10月28日

ガールズバーで摘発のニュース

新宿歌舞伎町のガールズバーが摘発されたというニュースを見ました。

いずれこういうニュースが流れるだろうと思ってました。

<ガールズバーは女性がバーテンダーの店。都市部で流行しているが、無許可接待容疑による摘発は異例という。>

と記事にありました。

ちなみに、この件での容疑は<無許可で風俗営業を行った>という罪です。

風適法では一番重い200万円の罰金の可能性があります。

ひとつ不思議に思うのは、どうして許可を取っていなかったのかという点です。

当事務所では一応風適法は専門分野ですので、クラブや遊技場の依頼はそれなりに受けてきましたが、ガールズバーという業態での許可手続はほとんど依頼がないのです。

しかし、許可を取っていれば少なくとも<無許可営業>では立件されなかったのです。



試しに「Wikipedia」で「ガールズバー」を眺めてみましたが、ひとつ気になったのは、ガールズバーが流行する背景に深夜営業の取締り強化があったという部分です。



たしかにここ2,3年の間、警察の取り締りは格段に厳しくなりました。

そしてもともと、風俗営業は原則として深夜0時までしかできないことになっていますから、それを受けて「深夜酒類提供飲食店営業」の開始届出をして、堂々と深夜営業をするというパターンになってきたという流れが考えられます。



しかし、深夜営業を堂々とする代わりに、接待営業をコソコソとやる結果になりました。その「こそこそ」部分がガールズバーならではの営業方法だったのだと思います。



ところで一般の方がよく誤解するのは、法律違反はみな同じ、だと考えていることです。

無許可営業も無届営業も、時間外営業も、みな同じ法律違反だから、それなら深夜営業の届出をして堂々と深夜営業をして、そして見つからないようにコソコソと接待営業をすればよい、という発想です。



ところが、無許可営業は200万円の罰金がありうるのですが、風俗営業許可を持っている店における時間外営業には刑事罰がありません。営業停止処分はありうるけれど、いきなり罰金というふうにはならないのです。(ただし、指示処分等の違反は別ですけれど)



風俗営業で商売すると確かに深夜営業はできません。

しかし無許可で接待営業するリスクに比べれば、風俗営業許可を持って時間外営業した方がはるかに低リスクだと思うのですがいかがでしょう。

もちろんいずれも違法は違法で悪いことです。

でもモラルの点をまずさしおいて、無許可のガールズバーというのは割りに合わないのではないかと思います。



以上



hino








posted by 風営担当 at 09:52 | TrackBack(0) | 飲食店業界

2008年10月04日

個室ビデオについて その2

私は今の仕事、行政書士として事務所勤務をしていた頃、個室ビデオ店の届出を警察に提出したことがあります。



その場所は、都道府県条例の禁止区域外でした。ですから申請すれば受理せざるを得ない店舗でした。(徹底的に調査しました)



警察もその場所が禁止区域以外だということは認識しておりましたが、あれこれと注文をつけ、なかなか受け取ってはくれませんでした。

その街はかなり大きな繁華街なので、警察も分かってはいてもこれ以上増やしたくないという気持ちがあったのだと思います。



私は個室ビデオ店がどんな所か分からなかったので、所長から何軒か回ってくるようにいわれ、恥ずかしく思いながらいくつかのお店を回りました。



驚いたのは、日中から個室の稼働率が高いことです。夕方から夜にかけては更に稼働率が高くなっていました。



また、申請予定の店舗はまだ開店前にもかかわらず、お客様が頻繁に来ておりました。



当時(今から15年くらい前)はアダルトビデオはまだ高価で、今日のように安価で手に入りませんでしたから、特に需要があったのかもしれません。ただ、今も昔も家では観ることができない方が利用するという背景は変わっていないようです。



当時から、店舗の構造は事件のあった所の様に鰻の寝床のようでした。警察も避難ができるのか、消防署はなんと言っているのかなどしつこく言われました。



結局、警察に書類を持って出向くこと20回近く・・・。やっと担当者も根負けしたのか、言うことがなくなったのか、受理して頂きました。それほど当時は大変でした。風適法の知識及び経験がなかった若造だったので余計時間がかかったのかもしれません。



書類作成はさほど難しくはありませんが禁止区域外を見つけ出すことは困難です。法の趣旨から考えると、善良な風俗又は少年の健全な育成に与える影響の少ない場所で行うということは当然のことかと思います。



ベットタウンの小さな駅前に、やたら個室ビデオ店があっても決して良いことではない気がします。そういう意味では、やはり規制に従うべきかと思っています。



(こみね)








posted by 風営担当 at 18:27 | TrackBack(0) | 性風俗業界

2008年10月01日

個室ビデオについて

大阪の火災のニュースで話題になり、いろいろなところから質問されたりしているので、ここで簡単にまとめておきます。



個室で専らアダルトビデオを客に見せる営業は性風俗特殊営業に該当しまして、開業にあたっては事前に届出書を警察署(公安委員会)に提出しなければなりません。しかも場所の規制が厳しく、商業地域内であって、さらに営業所の200M以内に学校とか病院とか児童福祉施設、図書館などがあってはならないことになっています。



なお最近は行政書士に個室ビデオの手続を依頼することも少なくなったようです。

立地の良い場所で無届営業するのが流行ってしまえば、まともに法律を守っていられないかと思います。



冒頭の「専ら」の解釈として行政では「7割ないし8割以上」程度としているようです。(警察庁解釈基準ではそのようになっています)



これをもって、全体の3割以上をアダルト以外のビデオにしておけば規制の対象にならない、という考え方もありうるわけで、そのような考えのもとに無届出営業しているケースもあるでしょう。

ビデオ販売店やレンタル店も同様の側面があります。

入口は普通のビデオが陳列されてるけど、中に入るとみんなアダルトだったりします。



しかしながら建前がどうであれ、実態がアダルトビデオを主とした営業であれば、やはり規制対象となるべきで、建前を張ってれば大丈夫だというわけにはゆきません。

7割というのは実態を判断する見方の一つにすぎないということです。

平成19年8月29日東京高裁判決を見ても、営業実態を把握して判断しています。



もちろんきちんと届出している店もありますが、そういう店は店内のどこかに「届出確認書」を飾っていることでしょう。



 個室ビデオ=性風俗



とは限らず、「専ら(もっぱら)」にあたるかどうか、という点が風適法上は重大だということです。

ただ、この「専ら」が法の抜け道になっているという現状もあるでしょう。



今回の火災の原因が「違法な性風俗店だったから」では無いのですが、このニュースを見た人たちが、こんな店がたくさんあったのか、と認識を新たにしたという影響があったかと思います。



私自身も、「わけのわからん店がいっぱいあるなあ」程度の感覚だったのですが、知っている人から聞いてみると、想像とは異なる意外な空間であることを知りました。



しかし、個室ビデオが社会にとってそんなに悪いものなのかどうか。

これは個人によって判断が異なるかもしれません。

売春とかマッサージとかではないのだからいいじゃないか、という考えもあるでしょうし、こんな店が普通に街中にあるのはけしからん、という考えもあるでしょう。

もしかすると世界的に珍しい日本的な何かなのかもしれません。



でも、学校やら幼稚園のそばやらで好き勝手に営業されるのはいかがなものかと思います。

もしかすると、これをきっかけに規制の仕方が少し変わったりするかも。

取り締りは以前よりも厳しくなることと思います。

「専ら」という言葉の扱いが重要なテーマになると思います。



蛇足ですが、ニュース映像で店の入口を見たところ、劇団四季のイメージを真似たような看板で「キャッツ・・・」とありました。

これは不正競争防止法上問題ありではないかと思いました。




posted by 風営担当 at 17:47 | TrackBack(0) | 風営法一般