2011年08月03日

解釈基準見直しの反応 ある程度は自分で考えられるように・・・

8月になって、風営法解釈基準見直しに関する反応が続々出てきています。
一部では行政指導や摘発に関する話もあります。
話題の中心は予想通り、広告宣伝規制のうち、特にイベントに関する文言の制限に関する部分になりそうです。

以前から、広告における表現について問い合わせを受けるケースが増加していたことは、私もなんとなく感じていましたが、行政に置いてもこの問題に関して同様に様々な問い合わせや苦情などが持ち込まれていたものと想像します。
つまり、行政があまりに煩雑な電話対応に対して一気にけりをつけたいと考えるのは自然なことだと思いますが、もしそういう背景があるとするなら、広告規制を単純明快にパッサリ片づけてしまうということがありえるのかもしれません。

P店の皆さんに伺ってみると、広告宣伝規制は必ずしも悪い話ばかりではなく、過激な宣伝で他を出し抜いていた悪質な店舗が一掃されればありがたいことだと、そんなふうに見る向きもあるようです。
だからと言って、広告宣伝で頭を痛める場面がヘルのかどうか。

少なくとも、ここ当分は広告表現を巡ってあれこれと誤解や混乱が生じる場面が多くなります。
では、どんな表現なら大丈夫なのかという、よくある話ですが、
「その表現の意味について、一般の人に合理的な説明ができますか?」
という一点につきると思います。

もしP店が行政から、広告宣伝の意味について質問を受けた際に、ゴニャゴニャと意味不明な回答をしたら、又は法令違反を自白するような回答をしたら、とりあえず指示処分だと、そういった事態もありえるのかもしれません。
今後は業界目線だけでなく、パチンコを知らない一般人の目線も取り入れて、客観的に広告の文言を評価する目線も持っておく必要があるということです。

これもセミナーなどでよく強調することなのですが、業界の皆さんは「業界の常識」を「世間の常識」と同じであると、無意識のうちに思いこんでしまっていることがあります。
私自身も、法律関係のセミナーではなるべく、法律に関係していない人たちにアンケートを行って、コンプライアンス意識を確認するようにしていますが、私自身の感覚と一般の皆さんとの感覚との間に大きな隔たりがある部分を発見して、ゾッとすることがあります。

業界に長くいればいるほど、世間的な感覚が薄れて行く傾向があるものです。
自分は少し感覚がずれているのかもしれないという発見は、とても大事なことだと思います。
そういう意味の「感覚のズレ」というものが、誰にでもあるのだと意識しておくことが、リスク管理の面でも重要なのです。

ともかく、私としても当分は解釈基準見直しの件で各所に呼ばれることが多くなりそうですが、いちいち私などに質問しなくとも済むような、各人である程度のリスク判断ができるレベルの法の理解を身につけておいてもらうことも重要だと考えています。

法律は専門的な勉強などしなくとも理解できます。
難しいことをわかりやすく説明するのが私たちの仕事だと思っていますから、法の基本を理解するためのセミナーも行っています。
但し、一発で理解できるはずもないし、一定期間自主的に勉強を継続しようという意欲を持ってもらって、初めて一定の効果が期待できるのです。

業界の皆さんは法律の専門家になるわけではないのですから、法律を暗記する必要はなく、高校で習う公民の教科書のレベルのことを誤解無く十分に理解できれば上出来だと思います。
その上で風営法やら何やらの説明を聞いたときには、依然よりもすんなりと私どものセリフの意味がおわかりいただけるのではないかと思います。

我が国では義務教育の中で法について説明をしないし、学校の先生方は、公務員としての法令遵守のあり方を「シチズンシップ教育」などと言って子ども達に押しつけるという間違いを犯しているケースをよく見かけます。

社会人としてある程度の法的理解を身につけておいて、損になることはないし、むしろ必須のことだ思いますので、そういったセミナーが必要であれば、私は積極的に出かけるようにしています。
風営法の理解よりもむしろ重要なことだと思っていますから。