2011年11月18日

合同セミナーを企画しています。

弊社はホールのコンプライアンスを支援するサービスを行っています。
私どもにとって、もっとも重要な課題は「法的リスクの発見」です。
リスクを発見していただかないと、リスクのご相談が発生しないので、私たちがお役に立てないのです。

リスク担当者が一人で発見できるリスクなど、たかが知れています。
業務の現場において、「これは大丈夫なのか?」という疑問が生まれ、その疑問がリスク担当者に集中する仕組みがあって、はじめて有効な企業の法的リスクの発見が可能となりますが、こういった仕組みが存在していない状態はキケンです。

ですので、社内コミュニケーションの促進は企業コンプライアンスにとって重要です。
しかし、各社員が個人としての自分のリスクしか考えていない企業風土においては、たとえコミュニケーションが活発であっても、企業にとってのリスクがリスク担当者に伝達されません。

つまり、社員が企業リスクを「どうでもよい」と思ってしまう企業風土を改善しないと、どうしようもないのです。
私たちが期待するコンプラアンスや法的リスク管理の実現のためには、企業風土と社内コミュニケーションが良好であることが前提です。

ですので、企業風土、社内コミュニケーション、労働環境、コンプライアンス、はセットで考える方が良いのです。
そういった認識のもと、近いうちに合同セミナーを開催しようと考えています。

企業風土改革のコンサルタントである手塚利男氏(株式会社プロフェス)、社内コミュニケーション協会の豊田氏、パチンコ人事ネット代表の佐藤拓哉氏と連携して行いたいと思います。

まだ企画段階ですが、詳細が決まりましたら、こちらのブログでお知らせいたします。

posted by 風営法担当 at 10:00 | パチンコ・ゲームセンター・遊技場

2011年11月17日

ホールで指示処分が出ていますが・・・従業者名簿に気をつけてください。

都内でも、地方でも、ホールへの指示処分が出て来ています。
もちろん広告宣伝規制に違反するものが多いですが、中には従業者名簿の不備など、潜在的な違反リスクによる処分もあるようです。

行政の立入りの際には、広告規制の部分だけでなくホール全体をチェックされることになりますから、「ホール全体の違反リスクの見直しをしましょう」という話は、以前にブログで書きました。

弊社では「ホールドック」と名付けて、ホールに立ち入ってのリスク診断サービスを行っていますが、名簿に不備があるケースは少なくありません。
「いや、ウチは大丈夫」と思われますよね。

では、コーヒースタッフ、経理担当事務員、清掃員、警備員、店長、派遣社員、業務委託先の従業員。
これら、パチンコ店営業のために働いている全ての従業員について名簿が完備されていますか?
行政が立ち入ったときに、たまたま通りかかった清掃員を指さして、「あの人の名簿はどれ?」と聞かれるかも知れませんよ。

全ての名簿について本籍欄に本籍地の末尾まで記入されていますか?
空欄が無くとも、都道府県とか市区町村名までしか書いていないと言うことがよくありますが、これだけで指示処分です。
本籍地について従業員自身が正確に答えられない(わかっていない)ことが多いので、「そのうちに・・・」と先延ばしにしているうちに立入りを受けてしまうのです。

しかも、退職した従業員についても退職後3年間は名簿を保存しなければなりません。
退職した従業員が何らかの事件に巻き込まれた際に、警察が職歴を調査したところ、2年前にパチンコ店で働いていたことがわかったとします。
その退職者の名簿の閲覧を求められた際に、「もうありません」と言えば処分を受けるかもしれません。

盛り場で補導された年少者の所持金が多いときに、よく警察は職歴を調べます。
その結果、飲食系の風俗営業店の名前があがり、年少者使用で経営者が逮捕されることがよくあります。
「年少者だとは知らなかった」と言い訳しても、名簿が保存されていなければ、とりあえず逮捕ということになります。

日頃このような取締りをしている警察が、パチンコ店だけを特別扱いするわけではありません。
ホール営業では接待をさせませんから、18歳未満でも合法的に労働させることができますが、夜10時以降の労働はさせられませんから、やはり注意は必要です。

処分を受けてしまうケースの多くは、経営者や店長が「違反だと知らなかった」「気がつかなかった」という場合がほとんどで、指摘されてから「あれ、そういう意味だったの?」とか、「実はやっていたのか!」となってしまっています。

弊社では、Eラーニングのサービスも提供しておりますが、日々風営法についてよく勉強されているはずの店長さんでも、私たちがいざ店舗にお邪魔すると、リスクが放置されている部分を発見してしまうことがあります。
風営法をわかっているつもりでも、目の前のリスクに気がついていないことが実際によくあるのです。

弊社ではいずれ、店長さんや幹部クラスの方を対象として、都内又は首都圏で風営法のセミナーを行う予定です。

多くの皆さんが「どうでもいい」と思っている、
「風営法の許可制度の意味」「風営法と賭博罪の関係」
をじっくり解説します。
これらは今のような時期だからこそ、きちんと理解されていなければなりません。
さらには「日頃誤解されやすい部分」「行政との対応上の注意点」など、日頃私どもがお客様にお伝えしたいと思っている部分を、事例をまじえて一緒に考えて頂く形式で実施したいと考えております。

※従業者名簿については、いずれ「法務相談カルテ(月刊プレイグラフ)」で掲載する予定です。

posted by 風営法担当 at 10:42 | パチンコ・ゲームセンター・遊技場

2011年11月16日

今年の4月から労働局に行動計画を届出なければならないと聞いたのですが?

こたえ(プレイグラフ2011年3月号「法務相談カルテ」にて)

 次世代育成支援対策推進法という法律が平成15年に制定されています。
 この法律では、従業員数が301人以上の企業に対し、「一般事業主行動計画」を策定して都道府県労働局へ届け出ること、その行動計画を公表すること、従業員へ周知すること等が義務付けられています。
 従業員数が300人以下の企業については、これらの届出、公表、周知等について努力義務が定められていますが、平成23年4月1日からは、従業員数が101人以上の企業についても「義務」の対象となります。

行動計画の届出・公表・従業員への周知の義務の拡大
平成23年3月31日まで 平成23年4月1日以降
301人以上の企業 義務 義務
101人以上300人以下の企業 努力義務
100人以下の企業 努力義務

 「一般事業主行動計画」とは、仕事と子育ての両立がしやすく、男女とも無理なく子育ての時間がとれる職場づくりのための計画です。
 企業がそれぞれの実情に合わせて柔軟な発想で計画するべきものですが、期間と具体的な目標を定め、定期的に見直しをすることが求められます。
 大切なことは、従業員の意見を聞くなどして現状を把握し、そのうえで現状から一歩でも二歩でも前に進むための工夫を考えることです。
 厚生労働省が定める行動計画策定指針では、行動計画を策定するにあたって基本となる以下の6つの視点をあげています。

(1) 労働者の仕事と子育ての両立の推進という視点
(2) 企業全体で取り組むという視点
(3) 企業の実情を踏まえた取組の推進という視点
(4) 取組の効果という視点
(5) 社会全体による支援の視点
(6) 地域における子育ての支援の視点

 計画期間が終了し一定の要件を満たした企業は「次世代育成支援対策に取り組んでいる企業」として厚生労働大臣の認定を受けることができ、認定企業は「くるみんマーク」を使用することが認められます。 
 次世代育成支援に取り組むことは企業のイメージアップにつながり、人材の流出防止や人材確保の優位性が高くなることがメリットであると言われています。
 近年では、こうした取り組みが市場での業績や企業の売上率の向上にも関係していることがわかってきましたが、その背景には仕事と家庭での生活が共に充実することによって、従業員一人ひとりのモチベーションが高まるところにあると考えられています。
 厚生労働省の資料によると平成22年6月の時点で、届出義務がある従業員数301人以上の企業13,780社のうち、届出済み企業は12,088社(87.7%)であったのに対して、努力義務に過ぎない従業員数300人以下の企業では、36,847社のうち3,358社(9.1%)が届出済みとなっています。
 努力義務であるにも関わらず従業員数300人以下の企業の約1割が届出を行っていたと言うことです。
 また、次世代法の認定企業数は920社で、前年に比べ203社増加しており、認定企業のうち130社が従業員300人以下の企業でした。
  次世代法の届出又は公表の義務に違反しても刑事罰の適用はありませんが、厚生労働大臣は違反した企業に対して、相当の期間を定めて届出又は公表をすべきことを勧告することができます。
 罰則が無いという理由で行動計画を策定しなかったり、形ばかりの対応で済ませてしまおうとする企業は少なくないかもしれませんが、これから取り組まれる企業にはぜひ前向きに意義のある行動計画に取り組んでいただきたいと思います。

posted by 風営法担当 at 00:00 | 法務相談カルテ