2013年06月26日

無承認変更で営業停止というニュースについて思う

北海道方面の店舗で営業停止処分が出たとのことです。
詳しい実情はともかくとして、背景に釘の問題が絡んでいるようです。

処分のニュースが出た後、業界では多くの場合「行政が厳しくなった」という反応となりますが、今の時期は「行政が」というよりは、「世間が」というとらえ方を意識するべきかと思います。

行政講話などを伺っていても、「世間の視線を意識してほしい」という趣旨の話がよくでます。
法令遵守は当然のことではありますが、単に法令を守ればよいということでなく、「世間との摩擦」を起こさないような配慮もしなければならないと思うのです。

「法令を遵守しよう」という掛け声だけでは解決できない問題が現実にはたくさんあります。
法令を完璧に守ることはとても難しいことです。
風営法を暗記するだけではダメなのです。

一般の多くの人々は「法令を守っているつもり」ではあっても、完璧に法令遵守しているわけではありませんし、法律制度自体が完璧なものでなありません。

企業活動であればなおさらのこと、完璧な法令遵守は難しいものです。
今すぐ完璧を実現できないのであれば、「今何が重要なのか。」ということを常に意識して取り組むことになります。

そのような配慮ができる人材を育成するべきということもあるでしょう。
経営者もホール現場も、そこのところ、つまり今業界が抱えている法的な問題の核心について、充分理解し訓練しておく必要があるでしょう。
「法律を守ればよい」ということだけでなく、今求められている期待に適切に応えることが重要と思います。

先日のある行政講話では、遊技機の無承認変更について注意を促す話が繰り返されました。
「変更するなら承認を受けてください。」と言う当たり前の話ではありますが、単に手続をしっかりやれ、という意味ではないはずです。
その背景にある問題について、世間の視線を意識して慎重に対応せよ、という意味だと私は<勝手に>解釈しました。

何度も申しますが、単に「法令を守れ」ということでなく、もっと高度なことが求められているのだと思います。
「行政が厳しくなった」という納得だけでは済ませられない話だと、思うところです。

posted by 風営担当 at 10:28 | パチンコ・ゲームセンター・遊技場

2013年06月18日

コンプラ違反による倒産が増えているのだとか

「コンプラ違反倒産」過去最高200件

↑こんなニュースがありました。
法令違反が原因で倒産する件数が増加しているとのことです。

それらの違反の中でも業法違反が60件で、もっとも多いそうです。
業法とは、建設業法や道路運送法など、業界を規制する法令のことです。

その次に「粉飾決算」(57件)、「資金使途不正」(25件)が続きます。

業法の中では建設業法違反が最も多いらしく、風営法違反というのはたぶんまざっていないと思います。

要するに、パチンコ業界でなくとも業法の取り締まりは厳しくなってきていると言うことです。
これは弊社のように各種業法の手続を扱っていると、ひしひしと感じてしまいます。

コンプライアンスはますます総合的で深くなっています。
「総合的」というのは、ひとつの業法だけでなく、業界に関連する他の法令、たとえばパチンコ業界の場合なら食品衛生法や景品表示法なども加味したコンプライアンスが求められていると言うことです。

風営法違反で営業停止になる遊技場は最近は珍しいですが、営業停止は許可取り消しに匹敵する打撃となりえます。

最近、広告宣伝規制について、少し現場の対応に油断があるように感じます。
指示処分を受けて間もない状態で同種の違反が起きてしまうと、営業停止処分もありえます。
通達が出てしばらく経ちましたが、もう一度初心にかえって再確認するべき時期かもしれません。

これまでたくさんの通達がありましたが、全体的なチェック、総まとめ的な確認をしてみてはいかがでしょう。

従業員への指導についても、形で無く意味のある現実的な実施をご検討いただきたいです。
いずれ、そういった取組みを目指した活動をしなければならないと弊社でも考えているところです。

posted by 風営担当 at 17:30 | パチンコ・ゲームセンター・遊技場

2013年06月14日

契約書に押印は必要? 認印と実印、社印はどう違うのですか?

答え こたえ (プレイグラフ2012年9月号「法務相談カルテ」掲載)

 契約書は、どのような契約が存在したかを証明するものです。印鑑が押されていない契約書であっても、契約をした当事者の意思が契約書の中で確認できればよいのです。ですから、契約書に印鑑を押されていないからといって、その契約を無視してよいということにはなりません。

 しかし、もし契約の相手から「そんな契約をした覚えはない、そっちが勝手につくった契約書だろう。」と言われてしまったらどうでしょう。
 契約書に署名も押印もないということなら、その相手に契約を締結する意思があったことを確認できませんので反論のしようがありませんし、裁判の中で契約の存在を立証することは、かなり困難になります。
 民事訴訟法第228条第4項には、「私文書は、本人又はその代理人の署名又は押印があるときは、真正に成立したものと推定する。」とあり、署名又は押印のある書類は、その署名又は押印をした人が真正に合意した有効なものであると「推定される」ことになります。

 「あなたは署名したのだから、その契約を締結する意思があったのだ。」と考えられるわけです。
 一般的に、日常取り交わされる契約書の多くは、認印を押すことで充分に成立しています。
 本人が押印している限り、100円程度で簡単に購入できるいわゆる三文判(認印)の押印であっても、役所で登録している実印あっても、「本人の意思表示」としての効力は同じだからです。ですから、実印ではない三文判だからといって、書類をよく読まないまま気軽に押印することは禁物なのです。

しかし、三文判は機械で大量に製造されていて同じ印影の印がたくさんあり、他人でも似たような印鑑を簡単に購入できてしまうので、「知らないうちに勝手に押印された」と相手から主張されてしまうと、本人が確かに押印したということの証明は困難なものになります。

ですから、三文判で押印してもらう場合には、押印させるだけではなく、氏名を自筆で署名してもらうなどの配慮も重要になってきます。
 不動産の購入や金銭の貸借など重要な契約の場合には、ほとんどの場合、実印を押印することになります。実印と三文判の大きな違いは、実印なら官公署から「印鑑証明」が発行されるので、その押印に使用された印鑑の持ち主が証明されるということです。ですから、単に実印で押印すればよいということではなく、実印で押印する場合には有効期限内の(発行から三ヶ月以内)の「印鑑証明」の原本とセットにしておくとよいでしょう。そうすることで、意思表示をめぐるトラブルの多くを防ぐことができます。

 法人の取引の場合には、会社にとって重要な契約や正式な文書を発行するような場合には、いわゆる「社印」といわれる法人代表者印が使われます。法人代表者印は、法人の設立登記がされると必ず法務局に登録されることになっていて、法務局から印鑑証明の発行を受けることもできますから、法人にとっての実印という意味合いがあります。代表者ごとに登録されますので、法人の代表者が変わった場合にもその都度登録されます。

 たまにこの法人代表社印が社長の机にカギもかけずに入っていて、誰でも押印できるようになっている会社がありますが、法人としての意思決定に関わる印鑑ですから、代表取締役以外の人が押印することがないように金庫に保管するなど厳重に管理しておくことが重要です。
領収書や請求書など会社の中で行われる日常の取引の場合には、代表者が自ら決済するのではなく、それぞれの会社において決済をする権限のある方が押印しているケースが多いのではないかと思います。

これについても、その契約について法人としての意思を代表し、それぞれの決裁権限に基づいて契約書の押印がなされ、そのことが社内で明確にされているのであれば、その印鑑が例えば「○○事業部長の印」であっても大丈夫とお考えになってよいと思います。

のぞみ総研 今村正典
posted by 風営担当 at 00:00 | 法務相談カルテ