2017年12月27日

景品が取れない 設定変更の詐欺で逮捕

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201712/CK2017122402000120.html

「景品取れない!クレーンゲーム 設定変更の6人、詐欺容疑で逮捕」

という珍しいニュース。大阪府警がゲームせんったーの経営者らを詐欺容疑で逮捕しました。

20代の女性4人から47万円をだまし取ったとされますが、そんなにだまし取るためにはよほど高額の景品でないと、できないような気がします。

なお、クレーンゲームの景品は市場価格で800円が上限です(警察庁解釈運用基準により)。
よって、一応風営法違反ではなかろうかと思います。

どう違反なのか?
遊技機の結果に応じて賞品を提供するなら、本来はパチンコ営業と同じ4号です。
つまり、無許可4号(その他遊技場営業)という理屈もありえますが、それよりも詐欺の方が立件しやすいということでしょう。

最初からとれるはずがないのに、いかにも取れるように嘘をついて遊技料金を支払わせた。

確かに詐欺罪であり、確かに悪質ですから、摘発は当然でしょうが、こういう商売がほかでもあったのでしょうか。見たことないですけれど。。。

ホール業界では、いずれパチンコ遊技機にもスロットと同様に設定機能がつくでしょうが、高設定を匂わせての低設定が詐欺だと言われたら面倒な話です。

このサイトでは何度も語っておりますが、法律知識よりも重要なことは、「法律がどのように使われているか」ということ。それは時代と共に変化しています。

ですから、弊社のようなサービスも必要ということです。
もちろん、法律の抜け穴みたいことを指導するわけではありません。

私どもは心地よい無駄のないコンプライアンスを目指しておりますもの。
ルールだけに頼った、外見だけにこだわった、ぎこちないコンプライアンスでは、結局幸せになれませんよ。

そういう考えで来年も続けて参ります。。




posted by 風営法担当 at 00:00 | パチンコ・ゲームセンター・遊技場

2017年12月26日

前倒し認定申請の前倒し通知

な、なんと!

平成30年2月1日認定日とする認定通知書が平成29年11月の日付で交付されている。

なるほど、合理的。ごもっともであります。

前倒し認定申請の認定通知も前倒しなんですね。。

というわけで、皆様のお手元にも、前倒しの認定通知書が送られてくるのかもしれません。

では、撤去はしてもいいのでしょうか。いいのですよね。そうですかね。。あれれ。

では、認定を受けた遊技機の部品変更はどうなるのでしょうね。

来年2月1日までは認定機ではないということ?
しかし、認定通知はでています。

ならば、認定機として前倒し変更承認申請 はアリなのでしょうか。
それとも、保証書で普通に変更承認申請でしょうか。

さらには。撤去して倉庫に置いた後、部品故障を発見。
さて、どうしましょう。。。

すみません。
うかつなことは言えません。。

ヘタをすると無承認変更で許可取り消しですからね。。。



posted by 風営法担当 at 18:16 | パチンコ・ゲームセンター・遊技場

2017年12月21日

大宮ソープ火災と既得権営業について思う

大宮のソープランドの火災で死傷者がでたニュースのことで、マスコミさんからのお問い合わせがありまして、関係法令や風営法の制度上の経緯などについてお話ししました。

ホール業以外のことを考えるのは久しぶりだったので、ここで一つ。

店舗型性風俗営業のほとんどは既得権営業です。
条例で全国のほとんどが出店禁止区域になっており、もともと営業していたお店だけが、届出された営業の方法でのみ営業が許されている状況です。

営業所建物の増改築をしてしまうと既得権を失ってしまうので、事業者さんは原則としていじれないということです。
公安委員会に営業所内の精密な図面を提出しているので、いじると立入の際にはバレてしまいます。
私も一時期、いろんなソープやストリップ劇場などの図面作成をしてました。

個室の客室面積をちょっと増加してもNGだし、一度客室を撤去してから元通り、という方法もNG。

この状況下で耐震対火災補強工事ができる技術を持ったスーパー建設会社がこの世にはあるのでしょうが、それを頼むほどの経済的余裕が今どきの店舗型事業者にあるでしょうか。

今回は火災が問題になっていますけれど、そもそもそういう小さな話ではないですよ。
今の風営法の制度では、「店舗型性風俗はなくなってしまえばいい」という前提のもと、既得権事業者が徐々に消滅してゆくのをじっくり待つ戦略です。

「徐々に消滅」というのは、事実上「建物の老朽化」とイコールです。
事業者としては貴重な既得権を最大限生かそうとしますから、建物が使えなくなるギリギリまで使いたい。

ですから火災はもちろん、自然崩壊もありうるし、地震が来たら一斉にペチャンコということにもなります。当然、死人もでるでしょうが、それは「予定されていること」です。

だから、今回の火災の死傷者も、これから続くであろう犠牲のほんの一部分にすぎないわけです。
人口減少により建物の老朽化は社会全体の問題ですが、人の出入りが激しい風俗店の老朽化のリスクがとりわけ高いことは、過去の類似火災の件数から見て明白です。

最近、地震予想のニュースが多いですね。
この年末は消防警察合同の立ち入りが増えるでしょうけれど、行政の立ち入りだけで済む問題ではないと思うのです。

ズバリ申しますと、一定の要件で改築を認めたらどうか。
又は、どこかでスッパリと廃業させる法律を作るか。だと思います。

なお、既得権営業は風俗営業でもあります。
パチンコ店の既得権営業については、またいずれ。




posted by 風営法担当 at 12:07 | コンプライアンス総合
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