2018年04月06日

まじめな人がホール経営をあやうくする現象

土俵で倒れた市長を助けようとした女性に、土俵から下りるよう行司がアナウンスしたという話題。

コンプライアンス問題として、とても興味深いです。

角界のルールでは「女人禁制」。

世間の常識では「男女平等」+「人命尊重」

研修で議論してもらうと、身近なテーマで意見が対立することがあります。

他人も自分と同じ感覚だと思い込んでいるのが日常。
しかし、その思い込みが通用しないときにコンプライアンス問題が起きます。

行司さんにとっては「女人禁制」という業務上の絶対ルールがあります。

ここでいう「絶対」は、今回のように<土俵上で市長がクモ膜下出血で倒れる>という異常事態には通用しませんでしたが、行司さんにとってそれは「結果」に過ぎません。

周囲の観客か関係者か知りませんが、「女が土俵にあがっていいのか」といった複数からのヤジを聴いたら、行司さんがその影響を受けてしまうのは当然。

まじめな行司さんほど、自分がよく知っているルールにこだわるのも自然なこと。

さて、こういったことはホールの現場でもありえますね。


守らねばならない「日常のルール」

周囲から寄せられる「業界内の常識」。

そして異常事態の発生と一瞬の判断。→ 摘発 → 営業停止


事前に思考訓練をしていないと、緊急時の適切な判断は期待しがたいものです。

風営法をルールとして覚えさせる。・・・・で?

それだけでいいのですか? 


風営法を守って摘発? 

そんなことが・・・・。ありえないと思っていらっしゃる?

ありえますよ。Aさんは風営法を守った。で、ほかの部署のBさんは守っていない。

Aさんは自分がルールを守ることしか考えていないのですが、会社としては法令違反のまま。そしてAさんの「善行」のおかげで問題が発覚する。

こういう光景はどこの会社にもあります。

中途半端な理解は危険ですが、ご本人は中途半端とは思っていません。誰でもそうです。

しかし、突然にトラブルが発生したときに、その「知識」がかえってリスクを増大させてしまいます。

研修しなければよかったね。。。。

ルールを覚えさせるだけで、<基本方針の明確化>や<使い方の思考訓練>をおろそかにするのなら、やらない方がよかった。つまり、もったいない研修になります。


法的リスクは企業としてコントロールするべきですが、できていますか?

そして、そういうもったいない研修や体制は、<大きい組織>において顕著です。

それがホール経営に致命的な打撃を与えることになりかねないと言うことを、ホール経営に関わる多くの方々がイマイチご理解されていないか、又は「あえてフタをしている」。

・全てのルールを守ろうとしている「まじめな」業界人の方々。

・一方で、ルールを理解しないまま危険な綱渡りをしている方々。

ホール経営上は、どちらも問題ありです。そして、こういう人たちが混在しいているのが組織というもの。

「え?ルールを守って何が悪いんだ!」と思われましたか。

では、例の行司さんは「女人禁制」のルールを守って、その結果どうなりました?

だから私は、ルールよりも大事なことを業界の皆さんに伝えたいのです。
posted by 風営法担当 at 11:40 | Comment(0) | パチンコ・ゲームセンター・遊技場

2018年04月05日

憲法だけじゃなくスナックも護る・・・!? という記事について思う

憲法だけじゃなくスナックも護る党になる!?
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12180-664023/

こういうネットのニュース記事を拝見しまして、日々風営法を眺めている私として思うところを述べようかなと。

で、率直に申しますと、客観性にチト欠けるかなと。

「警察が接待の基準をどんどん厳しくして」とありますが、基準は変わっていなくて、無許可営業に対してこれまでより広範囲に取り締まっていると言うことでしょう。

そうでないと、許可を取っている事業者はどう納得すればよいのか。

警察がスナックを取り締まることについて、
「スナックは街のオアシスで、おしぼりを手渡しただけで風営法違反で逮捕といった警察の権益のための検挙は、言ってみれば庶民イジメ。私個人の問題意識として取り組んでいました。こうしたスナック摘発は憲法違反だと、訴え続けていきたいと思っています」
という議員さんのお話がそのとおりだとすると。

おしぼりを渡しただけで逮捕になるケースは聞いたことが無いので、仮にそういう事例があったとしてもきわめて異例だと思いますし、そういう場合は不起訴でしょうね。

例外的事例をあげて「庶民イジメ」の論拠にするのはいかがなものかと。

私は許可を取る手続の代理も仕事で受けておりますが、手間暇をかけて許可を取り、管理者講習や面倒な管理者業務をやっているたくさんの事業者さんがいるなかで、深夜に接待をしながら無許可営業しているスナックの摘発がおかしいと言われても、「そうかあ?」と思います。

風営法の制度の問題点とか、許可を取るのに手間がかかりすぎるとか、そういった論点ならばまだしもですが。

最近はスナックとガールズバーの線引きも難しいし、駅前はダメだけど郊外ならOKみたいな不公平も問題ありだし、法を運用する警察としては、小さなスナックだから黙認する、というわけにもゆかないでしょう。

むしろ、風営法をないがしろにしている事業者をまんべんなく摘発しないといけないと思います。

例えば、風俗営業者でありながら、店舗型性風俗の実態を持つ店がたくさんありますけれど、店舗型業者にとっては我慢ならない話でしょう。

風営法の制度上の秩序を崩壊させてしまうことは、行政としてはなんとしても避けるべきだと思いますから。

確かに、無防備なスナックばかりを、「やりやすいから」という理由で点数稼ぎで摘発するのはいかがなものかと思います。

たちの悪い店が長々と営業しているケースがいくらでもあるでしょ。と思います。

そういったご指摘ならば、私もうなづけるんですけどね。。。
posted by 風営法担当 at 11:32 | 風営法一般