2021年04月26日

緊急事態措置の影響について思う

とりわけこの一月ほどの間、業務多忙のため社会情勢の変化についてゆけず、いつの間にかホール業界は大変なことになっておりました。

改正特措法で感染防止のための「要請」の種類が増えまして、営業時間短縮も、施設の使用制限も出せるようになっています。

都内では1000平米以上の大きさの施設について事実上の終日休業が要請されました。

が。休業ホールはほとんどありませんね。ホール業界にとってみれば理不尽極まりない休業要請ということでしょうが、今回は要請無視に対して「命令」が出される可能性があります。

「命令」を無視すると過料という行政罰が科されます。

たかが30万円くらい払ったる。

その覚悟をしたとして、世間はどう見るでしょうか?

金を払えば法律を無視していいのか?

という、これまであまりなじみのないコンプライアンス的話題が登場することになります。

そのあとは、「罰則をもっと厳しくしろ」とか、そのほかホール業界へのパッシングが強まるおそれもあります。

時短ならともかく、終日休業ですからね。

背に腹は替えられない状況ですから、私もこればかりは口をはさみにくい問題です。

もし休業ということになれば、「1000平米とは何をもって決める?」という課題もでてきます。

1001平米の店と999平米の店の違い、という話もでてきます。

少し面積を削れば営業できたのに、などという話です。

これについては、また別のところで話そうと思います。
posted by 風営法担当 at 19:16 | パチンコ・ゲームセンター・遊技場

2021年04月19日

遊技機の保証書を作れる人

たまに思い出して関係法令を知れべてみることがある、このテーマ。

遊技機の入替申請で必要となる保証書。

これがないと台を設置できない。だから保証書の発行を止められると入れ替えができない。

さて。その保証書というものですが、それを発行できるのは誰?

風営法ではどうなっているのでしょうか?

けっこうあいまいなんですね。

そして、なんとなく慣習に任せてしまったまま時が過ぎてしまいました。

保証できる能力のある人が保証すれば信用できる。

それは当たり前のことですね。遊技機の点検確認能力と言えば遊技機取扱主任者があります。

登録している人なら保証できるのか。

むしろ、できない根拠というものがどこにあるのか、ということでしょうね。

事業者Aは保証できるがBはできない。その違いはどこに?

そのあたりがそのうち問題になってくるのかな?と思います。
posted by 風営法担当 at 19:20 | パチンコ・ゲームセンター・遊技場

2021年04月12日

摘発リスクはこうして上昇する

「違法深夜営業疑いでラウンジ店長ら4人逮捕 府の時短要請にも応じず 大阪/京橋」

ネットでこんなニュース記事がありました。気になる方は検索して見てください。

総合的な感想ですが。

この記事は、間違いではないが、これを見た人は誤解をするだろう。ワザとなのか、たまたまなのか?

なぜそう思ったか。
記事の中の次の部分。

「緊急事態宣言が出ていた2月25日深夜から翌26日未明にかけ、17歳の少女に接客をさせたうえ、風俗営業の許可を受けずに深夜営業をするなどした疑い。」

まず最初に。

17歳の少女に「接客」をさせていた。

「接待」ではなく「接客」をさせていたわけです。もし「接待」をさせていたら「風俗営業の無許可営業」として摘発されていたでしょう。

しかし、「接待」という言葉が出ていないので、推察するに無許可営業ではないらしい。よっておそらく、風営法32条2項違反でしょう。つまり、飲食店で夜10時以降の時間帯で18歳未満の者に「接客」させていた。

ではもし、その接客したスタッフが「18歳」であったら?
別の違反容疑がないと逮捕できないわけですが、ほかにどんな違反があったのかわかりません。(たたけばでてくるホコリとやらがこれから出るかもしれませんが。)

もし深夜酒類提供飲食店営業の開始届出をしていなかったとしたら、無届営業として摘発が可能ですけれど、その話も出ていません。

想像するに、ガールズバー的な営業をしていた。深夜の開業届は出していた。接待はしていないから風営許可は不要。つまり、営業形態としては<よくあるガールズバー>です。が。。。

大阪府の時短営業に応じていなかったから目を付けられていた。
そして、17歳の少女に深夜接客させていたことがたまたま発覚して摘発された。

ならば。17歳の少女を夜10時までに帰らせていれば摘発はなかった。

しかしこの記事を見た世間の印象としては、

<深夜営業するなら風俗営業の許可を受けなければならないのに、その許可を受けずに深夜営業をした。時短要請も無視して・・・>

と解釈しませんかね。

深夜営業に対して風俗営業の許可は不要です。そもそも許可業者なら未明までの営業なんて違法です。

しかし、風俗営業許可を受けていないこと。そして、深夜営業をしていたことも事実。

この二つの事実を組み合わせて「風俗営業の許可を受けずに深夜営業をするなどした疑い」と記事に書いてあるのですが、これは言語的に間違っているとは言いにくいとはいえ、真実ではないでしょう。

風営法は複雑ですから、記者さんが勘違いしたのならまあ仕方ないですが、わざとこういった表現をしたのなら、それは問題ありと思います。

時短要請に応じない店舗に対してなら、イメージを悪くするためにこういった印象操作をしてもよい。
なんてことは、考えていなかったと思いたいです。

結論として、時短要請に応じない店はリスクが高い。

という一年前にこのブログで予告したことが起きているのでしょう。

開けている店に客や女の子が集中しつつある。

だから、ライバル店のやっかみも多くなり、通報も入りますね。そういうことではないかしら。
posted by 風営法担当 at 11:50 | 飲食店業界
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