2016年04月10日

管理者が管理者証を無くしてしまったのですが(法務相談カルテ)

(プレイグラフ2013年11月号「法務相談カルテ」掲載)

 管理者証は、風俗営業許可の取得の際や、管理者選任後の変更届出の際などに、都道府県公安委員会から交付されるカードです。
 管理者証には、「営業所の名称」「営業所の所在地」「管理者の住所」「管理者の氏名・生年月日」などが記載され、管理者本人の顔写真も貼り付けられています。
 風俗営業の管理者はおおむね3年に一度の割合で、都道府県公安委員会が主催する管理者講習を受講しなければなりませんが、講習に参加する際に、参加者自身が管理者であることを証明するために管理者証が必要です。
 公安委員会は、管理者について風営法で定められた身分要件に該当していないことの調査を行ったうえで交付される証明書ですので、管理者証を持っているということは、それなりに信用できる人であると考えることもできそうですが、日常の管理者業務において管理者証が必要なわけではありません。
 管理者証については、許可証の場合のような掲示義務がありませんし、管理者が携帯する義務もなく、管理方法について法令では定められていません。
 つまりどのように管理するのも自由ということですが、管理者を交代して公安委員会に新しい管理者を届け出る際には、前任の管理者の管理者証を公安委員会に返納しなければなりません(風営法施行規則第21条第3項)。
 よって、管理者証は紛失しないように大切に保管する必要があるということです。
 よく管理者自身が財布などに入れて管理していることがありますが、財布に入れてしまうと、他の似たような形状のカードと区別が付かなくなってうっかり捨ててしまったり、財布ごと盗まれてしまったりといったことがあります。
 ですので、管理者本人に管理者証を持たせないで、会社や店舗で管理者証を管理してもよいですが、管理者講習の通知があった際には、事前に本人に渡しておかなければなりません。
 もし管理者証を紛失してしまった場合には、管理者講習が開催される前に新しい管理者証の交付を警察署に請求し、新たな管理者証を入手しておく必要があります。
 管理者証については風俗営業許可証の場合と異なり、再交付請求という手続が法令で明記されていませんので、紛失してしまった事情を説明する理由書等を元に警察署に再交付を請求することになるでしょう。
 また、管理者の交代により変更届出を行う際に、前任者の管理者証を紛失などによって提出できない場合には、返納義務を果たせなかったことについて、理由書などの書面の提出を警察署から求められることがよくあります。
 管理者証が速やかに提出できない場合であっても、管理者の変更届出は新しい管理者を選任してから10日以内に行わなければなりませんので、期限に遅れないようご注意ください。
 前任者の管理者証を提出せずに新しい管理者証の交付を受けた後で、古い管理者証を発見できた場合には、事情を説明して速やかに警察署に提出してください。
 営業所の名称や管理者の住所氏名を変更した際にも、公安委員会へ届け出る必要がありますが、その際には管理者証の記載事項も修正が必要なので、必要に応じて管理者証を提出して、書き換え又は再発行を受ける必要があります。
 管理者証には更新期限はありませんし、めったに使う機会もありませんが、管理者講習の直前になってあわてて探すことにならないよう、定期的に確認されることをおすすめします。 


posted by 風営法担当 at 08:00 | Comment(0) | 法務相談カルテ
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