でも、ご紹介の際には、その肩書を語るべきと思われるのは当然なので、その辺りは状況に合わせておる次第です。
この資格の最大の問題点は、法務としての専門性に疑問があることです。
通常、資格である以上は、その肩書に匹敵する能力の存在があると言えるほどの仕組みが備わっていなければなりません。
しかし現実には、専門性を確認するほどの試験でもないし、それができる制度でもありません。
他の法律系資格の専門分野に含まれていない、言わば「残り物」の部分を専門とするという、矛盾する論理で成り立っています。
もちろん、それなりの専門性を有する行政書士は実在していますが、そうでない行政書士がかなりたくさんいる。
あまり言いたくないけれど、私などは、とうの昔に行政書士という肩書への自信を失ったような気がします。
別に、肩書で信頼を得ているわけではないのですから、肩書など気にしなければよいのですが、行政書士と言う業界を見ていると、フト悲しくなるときがあります。
国民にそれを禁止して、その代わりに資格者の業務独占を認めてもらっているわけですが、業務独占資格としての存在意義がどれほどあるのか。
そのことを国民に納得してもらおうとする工夫や努力をしているか。そもそもそういった考えがあるか。
昔よりはまともになったのかもしれませんが、相変わらずの部分がほとんどです。
「手続きならやります」という人が、WEB広告で値段競争をしているけれど、そんな根性があるなら、もっとほかにやるべきことがあるだろうにと思います。
「手続きをしない人のためにはどうやって役にたてるの?」
という疑問をなぜもたないのか。
その疑問があったので、私はコンサルと講師の道を選びました。
私は風営法を専門としているのですから、それが当然だと思いました。
でも、法の専門家としての道を選ぶ行政書士は極めて少ないのです。
行政書士でなくとも、書類に記入するだけの仕事をしている法務系専門職はたくさんいます。
そういう仕事に未来があるとは思えないのですけれど。
余談ですが、ホール業界を眺めていると、とても似ているなあと思うことがあります。
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