2020年04月03日

風営法の視点からバー・ナイトクラブの損失補償について思う

バー・ナイトクラブの損失補償という話題がニュースになっていました。

国会方面では、安倍首相がバー・ナイトクラブへの損失補償を否定した、というニュースが。

一方、東京都知事が支給金の給付を検討しているのだとか。

そこで思うのですが、そもそも「バー・ナイトクラブ」とは何を意味しているのか。

飲食店の業種を示す用語って、地域によって意味が違っていることがあって、地方に行ったときに地元の人と話をしていて驚くことがあります。

まあ、今のところは、いわゆる「夜の飲食店」という意味で使われているんでしょうが、これもいろいろな業態があるわけです。

夜10時以降に営業している飲食店は一応風営法の規制も受けていますが、風営法の届出義務はありません。

しかし、夜0時を過ぎて酒類をメインメニューとして提供していれば「深夜酒類提供飲食店営業」として公安委員会への届出義務があります。

もし接待を行っていれば、風俗営業の1号に該当し、その多くは社交飲食店となります。が。。。
原則として夜0時を過ぎて(地域によっては例外として夜1時まで営業可能)営業できません。

さて。何を言いたいかと言いますと。

もし夜の飲食店に対して損失補償するとして、それらの業態は法令上問題がない業態なのか。

もし違法性がある営業だとしたら、そういうところに公金を使っていいのかなと。

ならば、違法性がない業態を選別すればいい。

さて、そんなことができるでしょうか。

事業者に「お宅は違法?」と聞いて、「はい、違法ですよ」って言うわけがない。

事業者さんが仮に正直者だとしても、ご本人がわかっていないだけ、ということはある。
むしろ、多くの場合はそうでしょう。

でも、経済対策なんだから、そういう細かいことは言うもんじゃないよ。

ということならけっこう。
だったら、ピンク営業も時間外営業も全部ひっくるめて支援したらいい。

でも、そんな勇気と覚悟がありますかね。
夜の営業の法的側面での実態をよく知らない人達が、コロナパニックにあおられて不用意な発言をしているんじゃないかな。。。

ちなみに、保安行政の立場だったらこう考えたりしないかな。

コロナ感染の危険性があるのに違法営業を続けているとは許せん。
そのうえ経済的補償を求めるとは何事か。

世間やメディアが深夜営業に同情的な反応を示している。
それは行政側にとって望ましいことではない。

ならば、法的に問題があるところを徹底的に取り締まって、本来法的にどうなっているかを世間に知らしめなければならない。

で。法的に問題がない店って、どれほどあるんでしょうかね。
法的に問題があっても、大人の事情で「そっとしてもらっていた」ということではないですかね。

もしもこの推測があたっていたとしたら、自粛問題で騒げば騒ぐほど、夜の業界にとってはかえって不利になるような気がしますが、さて、どうでしょうか。。。
posted by 風営法担当 at 10:15 | 飲食店業界