2021年01月18日

意識が事後チェック社会に対応できている?

様々な法的トラブルの種は何年も前にまかれていることが多いです。

昔は昔の常識があった。その時にはそのときの。。。でも、その時にいた人は退職してもういないと。

さて。ここにきて「法務の質」が少し変わったと思います。特に行政手続き。

これはいずれ業界誌か別のコラムかで整理して書こうかと思いますが、少し触れておきますと。

警察に書類を出す役割の人達、たとえば店長さんやその周辺の方々の「意識」のことですが、

「警察から要求された書類を渡せばよい」

と単純に考えていますね。

そして今年から署名も押印も不要になりました。ならば、署名も押印もしないで印刷してそのまま警察に渡す。

ここで問題となるのは、「実態」を確認し、それを証明できる資料を残しているかということ。

今までは行政庁が書類を通じて実態を確認していました。
問題があったら行政からツッコミを入れてくるから、ちゃんと実態に合わせて書類を作らなきゃならない。

ところが、今年からそれをしなくても許可や承認がでてしまいます。
印刷したものを渡せばそれを行政側は一応信じて許可や承認を出します。

これは見方を変えると、「行政庁は書面の真実性をチェックしない」ということです。

ところがですよ。申請時に添付した保証書や誓約書が実はウソであった。

つまり、「実際は保証されていない」「本当は誓約はしていない」けれど、法務の担当者が事実を確認せずに書類を出し、その担当者はすでに他社に転職しています。

で、この<落とし前>は誰がどうつけるのか。

会社の代表者ですね。

でも、そんなことしらんもん。今までどおり任せていただけだから。

はい。今までどおり。でも、世の中が変わっていきます。

行政庁は事前にチェックしてくれず、問題が起きてからさかのぼって責任を取らされる社会。

これが「事後チェック型社会」です。

「書類を出しておしまい」

ではなくて、

「この書類はなんのために警察に提出するのか。それはつまり、どういう実態が背景にあるべきなのか。」

さらには、

「もしこの書面で書いてある通りの実態がないとしたら、後日どんなリスクがありうるのか」

こういったことを<会社のため>に考える社員と、

「今の自分の仕事がまわりさせすればほかはどうでもいい」と考える社員。

この違いはどうやって見分けますか?

こういうことがあいまいなまま時が過ぎ、何年もすぎてからトラブルにつながるということがあります。

これからの法務では、書類よりも<責任の所在>を意識する必要が大きくなってゆきます。

いや、世の中全体で個人が<法的な思考>を要求される社会になってきているのです。

やはり社員教育は重要だと思います。

ルールの暗記ではなくて、「ルールを何のために守るのか」を各自で考えていただかないといけません。

この話、わかりにくいですかね。
posted by 風営法担当 at 11:27 | コンプライアンス総合