2011年03月24日

建物が滅失した場合の特例許可

災害で風俗営業所が損傷を受けた場合には、構造設備と遊技機を点検し、その記録を作成しておくべきでしょう。



損傷後の復旧工事の結果、構造設備が元通りに戻らない場合には、構造変更について変更承認申請や変更届出が必要なる可能性があります。



もし災害によるダメージで建物が滅失した場合には、風俗営業は事実上廃止するしかなく、営業を再開したいのであれば風俗営業許可を取得しなおすことになります。



許可再取得の際に、すでに病院や学校など、いわゆる保護対象施設と言われる施設が営業所の規程距離内に存在している場合などには不許可となってしまいます。



このような不運なケースで営業再開の道を絶たれてしまうのはあまりに酷だということで、滅失した風俗営業を一定の要件で再開する場合には、風営法の場所の要件を適用しないという特例が風営法にあります。



とはいっても、津波の被害を受けた地域でこの特例を実際に活用できるのか

と考えてみると、なかなか難しいかもしれません。



基本的な考え方としては、再開できる営業所は従前の営業所とほぼ同じ場所、面積であることが要件となっていて、被災地域を再区画整理により再開発した場合にはあてはまりにくいと思います。



通常の許可の再取得では、場所の要件の点で大きなリスクがつきまとうので、再取得の決断には勇気が必要な場合があるでしょう。



これは火災の場合でも当てはまることではありますが、どの程度の損傷を持って「滅失」と解釈するのかは、いろいろ資料を調べてみましたが、明確な判断の根拠となる記述を発見できませんでした。



制度の趣旨からすると、既存建物で営業を再開できない状態であれば滅失と同じことだと思うのですが、もし滅失の意味について「全壊」に近い意味に解釈するのであれば、実際上運用できる機会は少ないと思います。



「滅失」の意味が明白でなければ、全壊したホールで以外では不許可のリスクがつきまとうことになりますが、これはいかがなものかと思います。



また、火災発生の責任が不明確な場合についても悩むところです。

ホールが火災発生について重大な過失があれば特例の適用を受けられませんが、その具体的な判断をどのようにすればよいか、明確な基準はないようです。



せっかくの特例も解釈があいまいで運用しにくいものでは意味がありません。

こういった点は行政側の積極的な運用の意思が必要になるのではないかと思います。





※風営法4条3項

 公安委員会は、前条第一項の許可又は第七条第一項、第七条の二第一項若しくは第七条の三第一項の承認を受けて営んでいた風俗営業の営業所が火災、震災その他その者の責めに帰することができない事由で政令で定めるものにより滅失したために当該風俗営業を廃止した者が、当該廃止した風俗営業と同一の風俗営業の種別の風俗営業で営業所が前項第二号の地域内にあるものにつき、前条第一項の許可を受けようとする場合において、当該許可の申請が次の各号のいずれにも該当するときは、前項第二号の規定にかかわらず、許可をすることができる。

一  当該風俗営業を廃止した日から起算して五年以内にされたものであること。

二  次のいずれかに該当すること。

イ 当該滅失した営業所の所在地が、当該滅失前から前項第二号の地域に含まれていたこと。

ロ 当該滅失した営業所の所在地が、当該滅失以降に前項第二号の地域に含まれることとなつたこと。

三  当該滅失した営業所とおおむね同一の場所にある営業所につきされたものであること。

四  当該滅失した営業所とおおむね等しい面積の営業所につきされたものであること。
posted by 風営法担当 at 17:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類
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