2011年11月10日

新台の宣伝でキャラクターやロゴを使用する際に(C)の表示をしないと著作権法違反!?

事業者が人気キャラクターやロゴを無断で使用すると、キャラクターについては著作権法違反に、ロゴについては商標法違反になってしまうことがよくあります。

 キャラクターについては著作権者と呼ばれる人が著作権という権利を、ロゴについては商標権者と呼ばれる人が商標権という権利を持っていて、その人たちから許諾を得ないで使用してしまうと彼らの権利を侵害したことになり、これには罰則の適用もありえます。

 ホールがキャラクターやロゴを無断で使用していても法的問題にならないのは、著作権者や商標権者等が定めた使用条件を守って使用しているからであって、使用条件を守らないで使用することは著作権法や商標法といった法律に違反し、使用の差し止め、損害賠償、刑事罰などのリスクがありえます。

 広告宣伝用の素材集や遊技機のパンフレットなどを注意深く見ていただくと、「使用上の注意」などの表記が隅の方に書いてあることに気がつくでしょう。
 「ロゴ・キャラクターをご使用の際は必ず版権元の名称・マーク等を表記してください」
とか、「本機の広告宣伝のための使用に限ります」「改変して使用しないでください」といったさまざまな使用条件が書いてあります。
 これらの表記は版権元(キャラクターやロゴの権利を管理する人)がホール等に求めている使用条件であると考えられますので、ホールとしては使用条件をよく理解して広告宣伝に使用しなければなりません。

 コピーライトマークマークなどの表記方法については法律で決まっているわけではなく、版権元によって求めている表記方法にばらつきがあり、ホールとしては使用条件で求められている表記を正確に記載するよう注意を払う必要があります。
 つまりは、使用条件に書いてある表記とまったく同じ方法で表記すればよいのです。
 また、デザインの改変や色あいなどについても条件がこと細かく定められていることがあり注意が必要です。

 ホールの立場としては、「メーカーは機械を買って欲しいのだから少々のことでは文句を言われないだろう」などと思われるかもしれません。
 しかし、メーカーは版権元に対し<顧客に使用条件を守らせる責任>を負っており、版権元も同様にキャラクターの原作者に対して<使用条件を守って作品を使用させる責任>を負っています。
 さらには、キャラクター等の原作者は著作者人格権という権利を持っていて、自身の名称表記やデザインの色合い等についても使用条件を設定することができ、もし使用方法が不適切な場合には版権元やメーカー、そして実際にキャラクター等を使用しているホールに対しても著作者人格権の侵害を訴えることが可能です。
 つまり、ホールがキャラクターやロゴを使用する際、コピーライトマークの表記をしなかったり、いい加減な表記を行っていたりして原作者のご機嫌を損なってしまうことは、メーカーにとっても版権元にとっても無視できないリスクだと言えます。

 版権表記をしっかり行うことは、原作者の立場を尊重しているという意思表示でもあり、業界として知的財産権保護の重要性を訴えかけているという側面もあります。
 パチンコ店のように店舗レベルの判断でこれほど活発かつ自由にキャラクターを営利活用している業界は珍しいと思いますが、これは遊技機を購入しているホールだからこそできることであって、他の業種や一般市民の場合にはありえない話です。

 過去には、雑誌に写真を掲載した際に著作者名を省略した行為が著作者人格権(氏名表示権)侵害にあたるとされた判例があります
 原作者の才能や努力に充分に報いられる世の中であるからこそ、新しいキャラクターが創作され、人気機種が誕生し、集客につながります。知的財産権の保護はホール業界にとって他人事ではありませんし、業界の評価を左右する要素でもありますから、使用条件をしっかり守りながらキャラクターやロゴを活用していただきたいと思います。
posted by 風営法担当 at 10:37 | 法務相談カルテ