2011年11月24日

古物営業法違反の行政処分か〜不正品申告義務違反

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111124-OYT1T00661.htm

レンタルショップ大手の店が、不正品の申告義務を怠ったとして警視庁の立入りを受けたとのニュースです。
古物営業法第15条第3項違反です。

「古物商は、古物を買い受け、若しくは交換し、又は売却若しくは交換の委託を受けようとする場合において、当該古物について不正品の疑いがあると認めるときは、直ちに、警察官にその旨を申告しなければならない。」

高校生が万引きしたCDやゲームソフトを3回に渡って買い取ったとのことで、その際に不正品であるとの疑いを持っていたのに警察へ申告しなかったという違反行為です。
但し、古物営業法では不正品申告義務違反に刑事罰を定めていないので、東京都公安委員会による行政処分までが処罰の限度です。
D量定に該当し、5日から40日の範囲での営業停止、基準期間は14日となっています。

万引きされているとの確証がなくとも、「万引きされたものではないか」との疑いを持ったときには、古物営業者は警察に申告しなければならないわけです。
店がCDなどを買い取る際には必ずキズの有無、パッケージや保証書等の汚れなどを確認します。
そうでないと値段を付けられませんから。
ならば当然ながら、「これは盗品ではないか?」と疑いを持つでしょう。
高校生が新品同様のCDを何度も大量に持ち込んできたら、「もしや・・・」と思うのがプロというものでしょう。

つまり実情はどうあれ、新品同様の古物を高校生から何度も大量に買い入れていたという事実が判明した時点で、行政処分は免れないのではないか、と考えてもよいのじゃないかと思いますし、そのような解釈でやらないと、どこの店も真剣に不正品の申告をしようなんて考えないでしょう。

「ちょっと厳しい」と思われるかも知れませんが、古物営業は一般に禁止されている営業であり、許可業者だけが扱うことができる特殊な営業なのです。
しかも、窃盗の防止を目的とする法律であって、「あそこなら簡単に買い取ってくれる」と思われるようになってしまうと、窃盗罪を助長する結果ともなりますので、許可業者には「不正品を発見して申告する気力」を持ってもらえないと、古物営業許可の制度上の意味が疑われてしまいます。

プロとしての責任と自覚を持って営業するわけですから、こういったことで営業停止などの処分が出てしまうのは仕方がないという見方もあるでしょう。
かといって、大手チェーンとして、このようなミスを完全に防ぐことも非常に難しいのだと思います。

長年、自動車を運転していれば違反切符を切られた経験は誰でもあるでしょう。
「こういったことはどこの企業でもあり得るのだ。」
ということで、気を引き締めるきっかけとなるニュースだと思います。
許可業者ならば、こういったリスクは避けられないのですから、この一件であまり批判されるべきでもないとも思います。
そういう意味で同情してしまうニュースでした。
posted by 風営法担当 at 20:24 | Comment(0) | コンプライアンス総合
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