2013年03月04日

入管法改正にあたって、外国人を雇用するホールの注意点は何ですか?

こたえ (プレイグラフ2012年6月号「法務相談カルテ」にて)

A 国際結婚や仕事、留学などで日本に中長期間在留(旅行など短期滞在を除く)する外国人に関しては、平成21年の通常国会において、「出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する等の法律」が可決・成立し、平成21年7月15日に公布されました。
 それに伴って、平成24年7月9日から、新たな在留管理制度がスタートすることになったものです。

 法律の改正に関連して住民基本台帳法の一部も改正され、外国人の住民の方に対しても住民票が作成されることになりました。
 対象となるのは、会社などに勤務されている人(在留資格が「技術」や「人文知識・国際業務」となっている方など)や日本人と結婚している人や日系人(在留資格が「定住者」や「永住者」、「日本人の配偶者等」となっている方など)、日本に留学されている方などです。この改正によって、外国人住民の利便性が大きく向上することになります。大きく変わるのは以下の点です。

 1  日本人と外国人で構成されている世帯について、全員が記載された 住民票の写し(証明書)の取得が可能となります。
 これまでは、国際結婚のカップルなどは日本人配偶者が単独で記載された住民票の写しの取得ができましたが、それには外国人配偶者の記載がありませんでした。
 今回の改正によって、同じ世帯であれば両方の氏名が記載された住民票の写しが発行できるようになります。

 2  住所の変更等の届出によって、国民健康保険等の手続きも同時に行われたとみなされることから、これまでの外国人登録よりも手続きの負担が軽減されることになります。

 3  在留資格や在留期間の変更についても、入国管理局への届出だけで済むことになり、変更の都度市町村に届出を行う負担がなくなります。
 引越しなどで転居される時には、外国人も日本人と同じように転出地の市町村で転出証明の交付を受け、転入先の市町村で転入の届出をする必要があります。

 また、これまでの外国人登録法が廃止されますので、市町村に対する外国人登録は不要となりますが、それに替わり入国管理局から中長期滞在の外国人の方に「在留カード」というICカードが交付されます。

 このカードには外国人が日本に在留するにあたり必要とされる情報が記載され、同様の情報がICチップにも記録されています。
 在留カードは在留期限の更新などに伴って交付されますから、交付までの期間(最長でも2015年7月8日まで)は現在所持している外国人登録証明書が在留カードとみなされますので、在留カードの交付までは所持していなければなりません。

 外国人が一時的に日本から出国する場合、これまでは「再入国許可」申請を行うことが必要でしたが、この改正に伴って自国の有効なパスポートと在留カードを所持して出国された外国人が一年以内に日本に再度入国し、且つ在留期間満了の前であれば、「再入国許可」は不要となります。

 外国人を雇用しているホールにおいては、国籍や年齢の確認のためにパスポートや外国人登録証を使用していたと思いますが、今後は住民票や在留カードを使用することになるでしょう。

 最後に、ひとつご注意いただきたい点があります。
 平成24年5月頃に予定されている「基準日」において、市町村の外国人登録原票に記載がある人に対して、市町村から「仮住民票」の記載事項が通知されます。
 したがって、現在外国人の方が持たれている外国人登録証明書の記載を確認して、住所などの記載が正しいかどうかを確認することが大切です。もし現在の居住地が記載と異なるようでしたら、早急に市区町村で変更の届出を行っておいてください。

 詳しくは、入国管理局のホームページなどで今回の改正内容を一度確認されておくとよいでしょう。

総合法務担当
posted by 風営法担当 at 00:00 | 法務相談カルテ