2013年03月22日

景品表示法とはどんな法律ですか?

こたえ (プレイグラフ2012年7月号「法務相談カルテ」にて)

A,携帯電話でゲームができる、いわゆるソーシャルゲームが流行っていますが、一部のゲーム手法が景品表示法に違反するのではないかということが最近、メディア等で話題になっていました。
 世の中全般において営業形態がより複雑化してゆくなかで、景品表示法を適用する際の解釈について悩んでしまうケースが増えているようです。

 景品表示法は、事業者が景品類や表示によって不当に顧客を誘引する行為を規制する法律で、正式には「不当景品類及び不当表示防止法」という名称です。
 もともとは公正取引委員会が所管する法令でしたが、2009年9月をもって消費者庁の管轄へと移行しました。

 景品表示法はホール営業にも関係する場合がありますが、風営法と景品表示法とでは規制の趣旨が異なるので、二つの法律を組み合わせてホール営業の実情に当てはめることは容易ではありません。

 景品表示法の規制は主に「表示に関する規制」と「景品類の渡し方に関する規制」に分けられます。
 表示に関する規制は主に、消費者を誤認させることを防止することを目的としています。

 誤認とは、実際よりも優良又は有利であると消費者が思い込んでしまうようなことを意味します。
 ホール営業の場合で言えば、「いかにも多くの出玉が獲得できるかのような宣伝をしていながら実際にはそうではなかった。」といったようなケースが思い浮かびます。こういった行為は景品表示法に違反しますが、それ以前に、射幸心を著しくそそる宣伝をしているという点では風営法の広告宣伝規制にも違反していますので、景品表示法の違反として意識されることはあまりないようです。

 一方では、景品類(玉・メダルと交換する「賞品」ではなく。)の取り扱いがホール業界で気になる問題になっており、景品表示法は無視できない存在です。ホール営業に関連しそうな景品表示法の制限については以下のとおりです。

 つまり、来店客に提供できる景品類の価格は取引価格の20%が限度となります。
 客が1000円の商品(貸し玉)を購入してくれれば1000円が取引価格となります。
 しかし、パチンコ店では購入を条件として景品類を提供することが風営法に抵触しますので、客に景品類を提供する場合には、来店者に等しく景品類を提供することが前提となります。

 購入が条件とされていない場合は価格がわかりませんので、とりあえず1回の来店について「100円」として計算されています。 
 来店ポイントを累積することは可能ですが、もし10回の来店があったとすると、取引価格(景品表示法における)は100円×10回 であり、取引価格の累積は1000円です。
 
 これに対して20%に相当する額を景品類の価格の限度とするということなので、10回の来店に対して200円以下の景品類を提供できることになります。ただし、取引価格の20%に相当する額が200円未満である場合には、1個200円の景品類を提供することができることになります。

 これは、200円以下の小額の景品類だけを事業者に用意させることは現実には困難であろう、という配慮によるのではないかと思います。
 つまり、この計算では1回でも5回でも10回でも、提供できる価格の上限は同じになってしまいます。

 このような解釈がそのままホール営業に当てはめられるかどうかは若干疑問が残りますが、景品提供に対してこのような規制があることを知っておくことは重要です。
  詳細は消費庁のホームページ等でご覧になれますので、ご興味がありましたらご覧ください。
posted by 風営法担当 at 00:00 | 法務相談カルテ