2011年07月06日

H23.6 ぱちんこ営業における広告宣伝に関する風営法解釈の追加について

パチンコ店の広告宣伝規制に関する風営法解釈の見直しについて、気になる点に絞って整理してみました。これが全部ということではありませんので、参考程度に見てください。



@明確化される部分とは

風営法が風俗営業者による広告宣伝を規制する根拠は次のとおり二つあります。





(1)風営法第16条による規制

風営法第16条

 風俗営業者は、その営業につき、営業所周辺における清浄な風俗環境を害するおそれのある方法で広告又は宣伝をしてはならない。



この条文についての解釈として、広告宣伝の内容が「著しく射幸心をそそるおそれがある行為が行われていること」又は「風営法違反の疑いのある行為を行っていること」をうかがわせる場合は、この条文による規制の対象となるとされています。



(2)風俗営業所の構造設備基準による規制

 構造設備基準(風営法施行規則第8条)の中で、「善良の風俗又は清浄な風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないこと」と定められており、風俗営業者にはこの基準に適合するよう構造設備を維持する義務があります。

 パチンコ店の営業所において写真、広告物が、著しく射幸心をそそるおそれがあるもの、又は風営法違反の疑いのある行為を行っていることをうかがわせるものであるなど、善良の風俗又は清浄な風俗環境を害するおそれがあると認められれば、この規制に違反します。







Aこれまでの状況
 

上記の規制に違反する広告宣伝の内容として、平成14年10月30日に警察庁から出された通知の中で5つの事例が挙げられており、これまでこの5種の違反事例を元に行政指導が行われてきました。

 今回は既存の5種類の事例について若干の修正が加えられたほか、さらに2種類の事例が新たに追加されました。





B付け加えられた違反事例 

「射幸心をそそらないイベント(新台の導入、有名人の招致等)を単に告知するにとどまるものや、店の所在地、遊技料金、設置遊技機の種別・台数、賞品の取りそろえの充実等射幸性と直接関わりのない事項を単に告知するにとどまるものについては、広告、設備等規制違反に該当しないものと解されます」と示したうえで、以下の赤字部分が追加されています。



(1)遊技機の性能に調整を加えたことをうかがわせる表示

 遊技機本来の性能に調整を加えるなどして入賞を容易にした遊技機が設置されていることをうかがわせる表示は、著しく射幸心をそそるおそれがあるほか風営法第20条第10項において準用される同法第9条第1項の規定に違反する行為(遊技機の無承認変更>への関与をうかがわせるものです。

 例:本来の性能に調整が加えられた遊技機の設置をうかがわせる文字、記号、イラスト等(ぱちんこ営業の客一般に、遊技機の性能調整の実施をうかがわせるものとして通用する一方で、一般人には表現の意図が不明な隠語その他の表現を含みます。)の表示(甘釘、天国調整、モーニングサービス、イブニングサービス、赤字覚悟の熱血週間等)



(2)大当たり確率の設定変更が可能な遊技機について設定状況等を示す表示

 <大当たり確率を高く設定した遊技機の設定>や<特定の時間帯等において高い設定に変更することを示す表示>は、著しく射幸心をそそるおそれがあります。

 例 : 設定○大量投入、朝一高設定スタート



(3)賞品買取り行為への関与をうかがわせる表示

 風営法第23条第1項第1号及び第2号においては、「現金又は有価証券を賞品として提供すること。」及び「客に提供した賞品を買い取ること。」を営業者の禁止行為として規定しているところですが、これは、このような行為が行われれば遊技の結果が直ちに現金の獲得につながることになり、著しく客の射幸心をそそるおそれがあるからです。

 この風営法の趣旨をかんがみれば、「等価交換」等の文言を強調して表示することは、景品買取り所において遊技球等の数量に対応する金額と等価で換金することを示すとともに風営法第23条が禁止している営業者による賞品買取り行為が行われていることをうかがわせることから、著しく射幸心をそそるおそれがあります。

 例 : ○円交換、等価交換、高価交換、完全等価、完全交換、闘火、好感度MAX等



(4)遊技客が獲得した遊技球等の数を示し、これに付随して景品買取り所における買取り価格等を直接又は間接的に示す表示

 獲得した遊技球等の数を表示した出玉ランキング表等に、数字(例えば「$123,000」、文字(例えば「等価」)等により、現金の獲得と容易に結び付くことを示す表示は、上記Bと同様の趣旨から著しく射幸心をそそるおそれがあります。

 例 : 出玉ランキング表等にそれぞれの出玉に応じた景品買取り所における買取り価格等を併せた表示



(5)著しく多くの遊技球等の獲得が容易であることを示す表示

 数字、文字、写真等により著しく多くの遊技球等の獲得が容易であることを示す表示は著しく射幸心をそそるおそれがあります。

 例:大放出○万枚、万枚オーバー

   玉箱を重ねるなど著しく多くの遊技球を獲得した状況を撮影した写真



(6)風営法第19条の遊技料金等の規制に違反する行為が行われることを直接的又は間接的に示す表示

 獲得遊技球等数に対応する金額を上回る賞品の提供や、獲得遊技球等数に対応する金額と等価の賞品とは別に物品等の提供が受けられることをうかがわせる表示は、著しく射幸心をそそるおそれがあるほか、風営法第19条又は第23条第1項の規定に違反する行為への関与をうかがわせるものです。

 なお、集客の目的でイベント等を開催し、遊技客に限らず来店者全員に対して景品を提供することを表示する場合は、著しく射幸心をそそるおそれがある方法で行われない限り本件表示には該当しません。この場合は不当景品類の提供に関する事項の制限(昭和52年公正取引委員会告示第5号)第1項により、提供される景品の価格は200円までとされていること、及び風営法第23条第1項第1号において、ぱちんこ営業の営業者は、その営業に関し、現金又は有価証券を賞品として提供することが禁止されていることに留意する必要があります。



例 :大特価賞品、無料引換券・50%off景品チケット・無料遊技球の提供等の語句

1万円を越える賞品の提供が受けられることを示す表示

遊技の結果に応じてポイント等を付与し、当該ポイント等に応じた賞品の提供を示す表示



※ 提供する景品の価格の上限である200円は、市場価格(一般の小売店における日常的な販売価格(特別な割引価格は含みません。))であり、遊技場組合等の業界団体にあっては、提供する景品及び提供の方法についてガイドラインを策定するなどして、景品提供の実態を把握し、景品提供が過激化しないよう工夫してください。



(7)遊技の結果について客の技量により差異が生じる余地を無くしていることをうかがわせる表示

 遊技の結果について客の技量により差異を生じる余地を無くすことは、著しく射幸心をそそるおそれのある行為であり、これが行われていることをうかがわせる表示は著しく射幸心をそそるおそれがあります。



例 :ハンドル固定、目押しサービス等の語句



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2011年06月30日

ご案内 有力パチンコホール経営企業の動向と経営戦略

パチンコ業界に関係する新刊資料のご案内です。



<2011年版有力パチンコホール経営企業の動向と経営戦略>

(株式会社矢野経済研究所発行)



本調査レポートでは、全国の注目・有力パチンコホール経営企業約30 社を徹底取材。

有力・注目パチンコ経営企業の営業戦略、遊技機戦略、広告戦略、人材戦略、出店戦略にフォーカスし、淘汰と再編が進む今後のホール市況と東日本大震災後のホール企業の動向について、オリジナルの分析が実施されています。



1 .2011 年度のホール市場はどうなる?独自取材により最新動向を徹底解説。

2. 東日本大震災後のホール業界の変化、今後の動きを追う。

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4. 注目・有力企業の営業戦略から見える今後のホール営業のキーワードを解説。

5. 売上高上位を中心に全国約150 社のパチンコ経営企業の個表を完全掲載。



詳しくはこちらをご覧下さい。

http://www.yano.co.jp/market_reports/C53107300
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2011年06月29日

H23.6 風営法解釈基準見直し P店客室内の見通しについて

ぱちんこ営業に関する風営法解釈基準の見直し部分について、簡単にまとめてみました。説明会など随時開催されると思いますが、今回新たに公表された解釈について、さらに具体的な解釈が今後示されると思いますので、あくまで現時点における参考程度でご覧下さい。



まずは、客室内の見通しに関する部分だけ取り上げます。





明確化された部分

風営法では、風俗営業所内の構造設備について技術上の基準を定めており(具体的には規則第8条で明記)、風俗営業者は技術上の基準を維持する義務がありますが、その基準のひとつに「客室の内部に見通しを妨げる設備を儲けないこと。」と定められています。

「見通しを妨げる設備」がどのような設備なのかという点について、風営法解釈運用基準では、「仕切り、つい立て、カーテン、背の高いいす(おおむね高さが1メートル以上のもの)等をいう」とされています。

この解釈基準をパチンコ店に素直にあてはめてしまうと、遊技島のほか、高さが1メートル以上の看板、イーゼル、賞品棚等を設置できなくなってしまいます。



これまでの状況

これに関して、平成18年12月20日に警察庁から警視庁生活安全部長宛てに出された通達の中では、高さが1メートル以上の賞品棚のうち、一定の条件にあてはまるものについて「見通しを妨げる設備」に該当しないとの解釈を示していますが、これ以外については明らかでなく、遊技島、高さ1メートル以上のイーゼル、看板等についてはより緩やかな解釈の適用が望まれていました。





明確になったこと

次の(1)から(3)のいずれかに該当する設備は、たとえ高さが100p以上であっても、殊更に客室の見通しを妨げるおそれが高い位置にない限り、原則として「見通しを妨げる設備」には該当しない取り扱いとなります。



(1)以下のア〜オのいずれかに該当する各種設備



ア 常時1.7m以上の高さに位置する設備

例:天井からつり下げられている看板であって、下端が高さ1.7m以上のもの

いわゆる島(この通知おいては、相互に密着した、ぱちんこ営業の用に供するための遊技機及び周辺機器並びにこれらを設置するための設備の一群をいいます。以下同じ)の上部に設置される旗や看板であって、下端が高さ1.7m以上のもの。



イ 壁に付設される設備(壁と設備との間に人が入ることのできる隙間がないもの)

例:壁に設置されるイーゼルや自動販売機



ウ 島端に接着して設置される設備(厚みが客室の見通しを妨げない程度に薄く、両端が島端の幅員に収まり、上端が島端の上端を越えないものを、島端にほぼ平行に設置する場合に限ります。ただし、島端の上端の高さが1.7m以上の場合は、島端の上端を越えることができることとします。)

例:島端に掲示される看板、島端に接着して置かれるイーゼルやホワイトボード等(自動販売機や本棚等を除きます。)



エ 無色透明の仕切り板等(客室を完全に仕切るもの及びポスターを貼付するなどして客室の見通しを妨げているものを除きます。)

例:無色透明の分煙パーテーション



オ 賞品を陳列するための設備(棚、ワゴン、ケース等をいい、壁に付設したものを除きます。)であって、高さがおおむね1.5m以下のもの





(2)常態的に移動する設備

 客室内を常態的に移動し、停止する場合も一時的な停止にとどまるものについては、「見通しを妨げる設備」に該当しない取り扱いとします。

例:ワゴンサービスのワゴン

 他方で、容易に移動や取り外しができる設備であっても、常態的に移動するものでないものについては、上記のような取り扱いはせず、改めて客室の見通しを妨げる設備か否かを判断することとなります。

例:移動可能な非透明のパーテーション



(3)島設備

 いわゆる島設備は、ぱちんこ営業の用に供するための遊技機及び周辺機器を設置している場合に限り、「見通しを妨げる設備」に該当しない取り扱いとします。





以上
posted by 風営法担当 at 21:12 | TrackBack(0) | その他

2011年06月28日

「終電逃した→ネットカフェ」が近々不可能に!? というニュース

「終電逃した→ネットカフェ」が近々不可能に!?



ネットカフェが風俗営業の一種である区画席飲食店に該当する場合に、無許可営業として取り締まるよう警察庁が都道府県警察に指示したのだそうです。



この事態については何年も前からある程度予想していましたが、カラオケボックスより先になってしまいました。

カラオケボックスよりもネットカフェの方が規制の必要性が高いと認識されているということですが、これはネットカフェ業界の進歩のスピードが速い上、今後どのような営業形態へ進化するかが予想がつかないという点があると思います。



記事で紹介されていた、一般人からの意見として次のものがありました。



「身分証で確認してるんじゃないのか?」

「援交なら、出会い系サイトを規制しろよ」

「未成年利用禁止にすればいい」



私の感想としては、ネットカフェ営業の形態の一種として、店内の一部を区画席飲食店として許可営業とする方法がありうると考えています。

許可営業のエリアでは18歳未満は立ち入りできませんが、「未成年利用禁止にすればいい」というニーズには対応しています。



あとは営業時間の問題がありますが、深夜0時で許可営業エリアを閉鎖するか、許可営業サービスを停止したうえで許可営業エリアの遮蔽設備を撤去して通常サービスに切り替える、といった方法は理論上ありえると思います。



もちろん、実務上は行政側の反応として様々な問題点がありえますが、そのあたりは業界としての今後の対応にもよるでしょう。

許可営業にはなりたくないという気持ちはよくわかりますが、風営法の制度の経緯を考えれば、ネットカフェ営業だけを特別扱いすることは不可能だと思いますし、現にネットカフェ営業のサービス形態は日々めまぐるしく進化しており、法的にも、風俗や治安の面でも、不安定な要素が多分に含まれています。



さらなる進化を遂げる前に法のタガをはめておきたいと考えるのは、警察行政としては自然な成り行きでしょう。

ただ、現行の風営法が現代の環境にマッチしていない部分があるのではないかという疑問は、もっと議論されてよいと思います。



サービスがこれほど多用化しているのですから、営業時間や構造設備の基準など、もう少し柔軟性のある運用を可能にしながら、同時に行政がコントロールしやすい仕組みとしてもっと工夫があるのではないかと思いますし、そういった趣旨の提案や法改正要望が業界からあがって来るのもよいことだと思います。
posted by 風営法担当 at 13:48 | TrackBack(0) | その他

2011年06月27日

解釈運用基準の見直し(主にP店関係)について

今月22日に警察庁生活安全曲保安課から業界各所に対し、風営法解釈の一部をより詳細にするなどの見直しをした内容の通知がありました。



構造設備基準のうち客室内の見通しに関する部分のほか、広告宣伝規制に関する部分もあり、分量が少なくないため読み込みに時間がかかっております。



日々のパチンコ店営業の現場に密接に関連する部分なので、いずれ解説を入れたいと思いますが、もうしばらくかかりそうです。






posted by 風営法担当 at 18:52 | TrackBack(0) | その他