2020年01月10日

郵送受理の有効性について思う

「軽微な変更」の郵送届出が一部で始まったことについて、いろいろ考えています。

安倍総理の諮問機関である規制改革推進会議において、行政手続コスト削減のための各省庁の取り組みが定められました。
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/suishin/meeting/meeting.html

これによってコスト削減対象に選ばれたのが、風営法では「軽微な変更」の届出であった。

これによって事業者の負担が20%削減された。。。

さて。規制改革推進会議の狙いは、こういうことだったのでしょうかね。

2050年には人口が8000万人になって、しかもその多くが老人になり、税収も労働人口も激減します。

その対策として、国民一人当たりの労働生産性を<飛躍的に>向上させなくてはならない。

言い換えれば、日本国民は「無駄な作業」をしてはならないのです。

ところが、法令はむやみやたらと細かくなって、それを守るだけじゃなく、記録とか届出とかきっちりやらされて、それを細かくチェックする役人がいて、どうでもいいようなことにこだわって。。。

で、そうやってこまい作業をするために莫大な時間をかけている人がますます増えていく。

だから行政手続きにかかる事業者の負担を減らそうという話なのに、結果としてそうなってますか?

この「取り組み」の趣旨をわかってますか・・・?

って、推進会議の皆さんは省庁の方々に向かって言うんですかね。
それともこの結果に納得しちゃんですかね。

納得しちゃうんだとしたら、そこにいる委員の皆さんの資質ってどうなんでしょうね。
皆さん、想像してみてくださいな。

この郵送受理というのが、「実際に何件ありました」という報告を警察庁は出すんですよね。。。

そのときにどうなるんでしょうね。
まさか、それを検証しないなんてことはありませんよね。

この「郵送受理」という取り組みが、どうしても、ゴーンさんの記者会見よりも「パフォーマンス」に見えてしまうんです。

というか、依存症対策だって、実際的な効果を狙っているのか、それともパフォーマンスなのか。。

だって、店内ATMを撤去したところで、コンビニの併設が増えて、無制限ATMを利用されるだけのことでしょ。

結局、「取り組み」という名の「無駄な作業」がやたら増えてゆく日本。

まあ、風営法の手続なんて、全体のうちのほんの一部ですから、期待しないで眺めている分にはまあ許せるか。。。?

私が気になるのは、コンプライアンス全体の問題です。
これについてはまたいずれ。。。。
posted by 風営法担当 at 11:40 | 風営法一般

2019年12月26日

郵送受理のウラにあるもの

一部都道府県で突如はじまった郵送受理(風営法の軽微な変更の届)の背景がわかってきました。

つまり、行政改革推進会議において<事業者の負担軽減>のために行政手続きコストを20%削減せよと各省庁に求めていて、その当面の期限が2020年3月だったと。

で、警察庁関連のうち、風営法関連の手続で受理件数が多いのがたまたま「軽微な変更」だったと。

なので、そこだけでも郵送受理を始めたことにすれば、手続処理に要する時間を20%削減したと言えるであろう。

所轄に届出に行くよりも、郵送の方が手続に要する時間を20%省ける。

確かにそうです。が。。。。

軽微な変更のうちのほとんどがパチンコ店。

さて、パチンコ店のみなさん。郵送で届出なんて、します? 
遊技機の入替申請でほとんど毎週警察に出向いているのに。

そもそも、軽微な変更の届出って、いります??
受理されたあと、誰も見てないでしょ。受理されてそれきりじゃないですか。

不正対策部品とかランプとかカギとかいちいち届出して。
そのおかげで不正改造が防止できているのでしょうか。

あの届出のために同じ書面が全国でどれほど大量に印刷されて保管されてるんですかね。
健康増進法改正にともなって遊技設備の灰皿にフタをするのにも変更届出ですか。
全国のホールがたかが灰皿のふたで。。。いらないでしょ。。いらなくなるかもね。

というわけで、郵送受理なんかで手続処理コストの削減効果はほとんど期待できないうえに、効果があるであろう法整備(無駄な手続きの削減)はやらない。

しかも、その郵送受理だって「軽微な変更」に限定している。
どうせ郵送受理するなら、管理者や役員の変更とかだって郵送で受理していいはず。

それが、たまたま件数が多いとされる「軽微な変更」だけはやりました。
ほかはいたしません。なんで?

「届出期限が短いんで郵送では・・・」
じゃ、その期限を変えましょうよ。

役員変更登記したあとに公安委員会に届出する時間が足りなくって、期限に間に合わないからと言って、いちいち理由書とか提出させられてるんですよ。
それがすなわち「事業者の負担」なんですよね。

これでも頑張ってはいる。
そういうことにする。

ん〜、なんか、別のところでも耳にするような話だなー。
まあとりあえずはそういうことですが、行政手続きの本当の簡素化も、いずれは課題になるでしょう。

管理遊技機とやらが導入されれば、そこは手続IT化の絶好の契機となります。
そのときに関係法令の抜本的整備をしてもらわないと、また無駄なことになってしまうかと。

行政手続きの電子化って、国民の税金を無駄遣いして終わるだけの悲惨な結末ばかりで、本当にこの国の行政ってダメなんだなって思われる理由の一つです。

でも、営業許可はともかくとして、ぱちんこ遊技機については国で一元管理するべきです。
それがだめだと言う理由ってなんだろう。

議員の皆さんにも、そういうところを見てほしいな。
遊技機の規制緩和せよとか、それは誰のために言ってるんだ?と思うのは私だけ??

目先の売上とかじゃなくて、もっと一般常識で考えてほしいな。
そういうところまで考える議員さんなら、変な疑惑も出てこないんじゃないかな。

風俗営業者だって、特捜のガサを受けるような政治力を持った全国規模の事業者もいるんですから、国レベルの運用がもっと必要ですよ。
都道府県単位だと、ローカルルールを変えられないし、ワンストップもできないし、システムを共有できないし。

遊技人口どころか、国民の人口が減少してコンパクトな社会になるんです。
風営法も警察行政も無駄な支出と手間を減らさないと。

そもそも行政窓口の現場において、「事業者の負担を軽減する」なんて発想がどれほどありますか?
無駄な誓約書とか証明書とかパンフレットとか、いっぱいコピーをつけさせて、「とりあえずつけておけば安心だ」とか。

忙しいから入替回数を減らせとか。
承認通知書の交付まで営業開始するなとか。
許可が出るまで土日祭日のぞいて55日だとか。

「事業者の負担」という言葉を知っていたら、そんなセリフがでるわけない。
忙しいなら、まず先に別のところで無駄を無くす努力をしてくださいな。

郵送受理とかじゃなくて、まず<意識>が変わらないとね。

法令自体がコストを意識されたものに変わらないといけないのに、そういう議論がない。
行政にも業界にも、それを考える人がいない。

でも、形だけはがんばったことになっている。
それで納得して終わる国民。税負担は増えてゆくのに。

行政改革推進会議のみなさん、どうか、だまされないでくださいね。
意味がないけどやっているフリをする作戦に。

世間に説明できないようなしがらみは捨てて、次の時代を見据えて法制度を改革しないと。

そういう議論がぜんぜん出てこない業界だなと、いつも思います。
posted by 風営法担当 at 21:02 | 風営法一般

2019年12月20日

警察への届け出が郵送で!?

ちょっと驚きました。
千葉県警では一部の変更届出を郵送で受け付けできるようになるそうです。
いや、もうなりました。
同様に福岡県警でも。。。こりゃ、続きますな。。

対象は構造設備と遊技機の軽微な変更とのことです。
じゃ、喫煙室の設置の届出も、郵送でいいの?いや、それはどうかなと。。。

郵送だと、ちゃんと届いたかどうか不安だし、書留にするのがよいのか。
いやいや、郵送受理後にお電話いただけるそうです。
でも郵送での届出なんて不安がいっぱいだから、できればやりたくないです。

それにしても、なんでこんな措置を取ることになったのか。
行政窓口の作業時間はあまり変わらないと思うんですが、事業者側にとってはメリットがありそうです。

事業者の負担を減らすために、こんなことを??? いやまさかそんな。。。
でもあり得るかな。事業者を通路で待たせるより、空いた時間で落ち着いて処理する方が気が楽でしょうし。
千葉は都市部では人手不足が深刻かもしれませんしね。

いまいち背景がわかりませんが、千葉では遊技機の台検査も省略するようですし、業務の効率化を図るなんてすごいなあと思います。

ま、法制度上の無駄の方をなくしてくれれば、もっともっと有益だと思うんですが、実務は都道府県、法律は警察庁、というわけで、実務上の無駄を無くすような法令改正のは話は生まれにくいのでしょう。

ともあれ、こういった変化はたくさん全国で生じてくれたらいいのになあと思います。
posted by 風営法担当 at 17:40 | 風営法一般

2019年12月16日

今日から不要の証明書のこと(念のためもう一度)

みなさん、遊技機の撤去の事などで頭がいっぱいのこの年末ではありますが、それゆえ念のためお知らせします。

これから風俗営業などの許可を取得する場合。

新たに就任した役員について公安委員会に届出する場合。

登記されていないことの証明書は提出しないでください。
12月15日以降は不要となりましたから。

そして、欠格事由に関する誓約書は文言が変わりましたから、古い書式を書き換えて使用してください。

各都道府県警のホームページでも告知されています。
以下は神奈川のです。

https://www.police.pref.kanagawa.jp/mes/mesd0151.htm

古物営業、質屋営業、警備業など公安がらみの許可届出等においても同様のことが起きています。
posted by 風営法担当 at 15:58 | 風営法一般

2019年11月28日

注意!!実務上の取り扱い変更 登記されていないことの証明書と誓約書について

2019年、つまり本年の12月14日から、許可申請や変更届出の際などに提出する書類ついて、以下の2点の変更があります。


(1)「登記されていないことの証明書」を公安委員会に提出しないことになる
成年被後見人と成年被保佐人が法務局で登記されていないことを証明する証明書ですが、役員や管理者の選任後の届出などにおいて添付していたものです。


(2)役員又は個人事業者が「欠格事項に該当しないことを誓約する書面」、これを実務上は「誓約書」と呼んでいますが、これを提出する際には、その文面上の文言を以下のように修正する必要があります。

◎個人事業者の場合
(旧)「私は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第4条第1項第1号から第8号までに掲げる者のいずれにも該当しないことを誓約します。」

(新)「私は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第4条第1項第1号から第10号までに掲げる者のいずれにも該当しないことを誓約します。」

◎法人の役員の場合(ホール経営企業の場合はこちらのみ注目!)
(旧)「私は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第4条第1項第1号から第7号の2までに掲げる者のいずれにも該当しないことを誓約します。」

(新)「私は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第4条第1項第1号から第9号までに掲げる者のいずれにも該当しないことを誓約します。」

なお、この誓約書は役員についてのものであり、管理者の誓約書では通常文言の修正は不要です。

変更点以上


さて。

これらの変更が生じたのは、風営法の欠格事項が改正されたからです。

詳しくは風営法の最新の条文の4条あたりをご確認ください。

つい最近、規則と内閣府令も「未施行」分がネットで公開されました。

簡単に言いますと、精神障害を理由として許可営業から一律に排除することは人権侵害のおそれがある、ということで、関係法令の文言を変えたのですが、営業への実質的な影響はありません。

12月14日以降に、役員や管理者について公安委員会に証明書等を提出する際にはご注意ください。

登記されていないことの証明については、「これはいらん!」と突き返される程度ですが、誓約書については、「書き直して改めて持ってきてね」ということになります。

12月14日の直前に提出しようとしているのであれば、もうちょっと待てば「登記されていないことの証明書」を出さなくて済みますよ。

この証明書は取得するのがけっこう面倒でして、大きな法務局でないと交付されないのです。
窓口から遠い場合は郵送で請求したりしますから、これが要らなくなると思うと、とても良い気分です。

ただし、法定の期限を過ぎてしまうと「理由書」の提出を求められるかもしれませんから、そのあたりのことは考えておきましょう。

千葉県警のサイトにも掲載されていましたので、以下はご参考まで。
https://www.police.pref.chiba.jp/fuhoka/window_fueiho_01_00001.html
posted by 風営法担当 at 14:15 | 風営法一般