2013年11月01日

飲食店が未成年者に酒類を提供すると風営法違反

P店業界のことは、思うことはたくさんありますが、ここでは書けないことばかりで悩んでいます。
今日は久しぶりに飲食業関係の話を入れます。

神奈川県の居酒屋チェーン店で、未成年者に酒類を提供したとして店長と経営法人が書類送検され、不起訴処分になったというニュースがありました。
世間では風営法がどのような業種をどのように規制しているのか、当の業界の方々にもよく理解されていないことがあります。

意外に思われるかもしれませんが、全ての飲食店営業において「営業所で20歳未満の者に酒又はたばこを提供すること」が風営法で禁止されています。
これに違反すると、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金。

風俗営業の許可があるかとか、深夜酒類提供飲食店の届出をしているかとか、そういった手続の有無とは関係なく規制を受けています。

年齢確認をしようとすると同伴の成人らに脅されることが続き、つらくなって年齢確認をしなくたった、との説明があったそうで、現場の従業員の皆さんもご苦労されたのだと思います。

その後その店は、年齢確認されずに未成年でも酒が飲める店として噂になったそうです。

結局は、退店した年少客が他所でトラブルを起こし、警察官に補導されたことで問題が発覚したとのこと。

こういうことはどこの飲食店でも、P店でも起こりうることですが、未成年者飲酒禁止法では50万円以下の罰金となるところですが、それより重い風営法違反が適用されます。

お店がルールをしっかり守るにしても、理解してくれない客がいて逆切れされることがあるわけですね。
そういった場合に店としてどう対処するかと言うことも日頃から考えておく必要があります。

法律は、「知っていれば守れる」ということではなく、守るための準備や覚悟が必要なのです。
私のセミナーでは、そういう部分も伝えたいと思うのですが、時間の関係でなかなか難しいです。

風営法のセミナーを頼まれると、どうしても「聞こえのよいタイトル」をつけてしまいます。

「今重要」とか「これだけ」とか、参加者が興味を持ちやすそうな言葉で関心を誘わないと、そもそも話を聞いてさえいただけないという思いもあります。

でも、本当に大切なことをご理解いただこうと思えば、参加者の皆さんが想像する内容とはまったく別の内容からスタートすることになります。

法律を知ったからといって、何ができるとか、何が判断できるということにはならないのです。
法がなにか、なんのために守るのか、その他風営法以外のことををご理解いただかないで風営法だけを見つめても、あまり意味がないし、たくさんの誤解や疑問が生まれてしまうだけで終わったりします。

ふと、そんなことを思いました。




posted by 風営法担当 at 12:27 | 飲食店業界

2013年08月28日

風俗営業2号社交飲食店用の許可診断コーナーを設置しました

社交飲食店営業をこれから始めようとする方のために、ご参考になればと思いまして、許可取得の可否を診断するコーナーを設置しました。

20問のチェック項目に回答していただき、全部OKならおおむね大丈夫であろうかと。

もちろん、その後の進行によっては問題が発生するかもしれません。

なにしろ、地域により、状況により、様々なことが起こりえます。

しかし、基本的なポイントを押さえているかどうかまでは判断できると思います。

電話で一つずつ伝えるより、WEBでご確認いただいてからご相談いただく方が、何かと効率がよいと思いました。

以下のサイトからアクセスしてください。

どなたでも何度でもお試しいただけます。

但し、内容については最終的には保証いたしません。
自己責任でご使用ください。


http://thefirm.jp/fuei-test01.html


いずれP店用もつくる予定です。


posted by 風営法担当 at 21:04 | 飲食店業界

2013年06月10日

一般飲食店に対する客引きの規制

風営法では風俗営業者のほか、店舗型性風俗特殊営業や深夜の飲食店営業などによる客引き行為を禁止しています。

一般的に風営法と縁が無いと思われている普通の飲食店であっても、深夜0時以降に客引きを行えば風営法違反となります。

言い換えれば、深夜0時より前の時間帯であれば、居酒屋やカラオケ店などが客引きをしたとしても風営法違反には問われないことになります。

また迷惑防止条例においても不当な客引きが禁止されていますが、こちらも売春などの性的サービスに類似する営業による客引きを規制しているものの、それ以外の客紀を規制するには物足りない内容です。

さて、新宿区では「(仮称)新宿区公共の場所における客引き行為等の防止に関する条例の骨子(案)」についてパブリックコメントが募集されていましたが、その後区議会に条例案として提出される運びのようです。

これまで法令の及ばなかった一般飲食店が規制の対象となるかもしれません。
この違反行為に対して罰則はありませんが、行政庁が中止を指導できる内容になるようです。
罰則がなくとも違法は違法です。
大手チェーンにとっては「罰則がないから大丈夫」というわけにも行きません。

たしかに巷の客引きには、ときに目に余るものがあります。
商売熱心なのは結構ですが、そろそろこういった行為も法の規制が必要になるのでしょうか。


http://www.city.shinjuku.lg.jp/anzen/kikikanri01_001042_01.html


posted by 風営法担当 at 14:56 | 飲食店業界

2012年11月24日

ダンス規制の解釈について思う

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?ANKEN_TYPE=3&CLASSNAME=Pcm1090&KID=120120009&OBJCD=&GROUP=

ダンス教授団体の指定等に関する風営法施行令の改正について、パブリックコメントの募集結果が公表されました。
内容は上記リンク先をご覧ください。

最近はパチンコ屋営業に関連することで頭がいっぱいでして、飲食業や性風俗関係は二の次になっておりますが、ダンス規制のあり方も今後の風営法の行方に関連すると思って注目しております。
今回公表された内容を読んで興味深かった点に触れます。

ダンス規制の必要性について行政の解釈。
以下、抜粋。

「・・・したがって、社交ダンスに代表されるような男女がペアとなって踊ることが通常の形態とされているダンスを客にさせる営業は、その性質上、男女間の享楽的雰囲気が過度にわたる可能性があり、4号営業として規制対象となりますが、一方、ヒップホップダンスや盆踊りなど、男女がペアとなって踊ることが通常の形態とされていないダンスを客にさせる営業は、それだけでは、男女間の享楽的雰囲気が過度にわたる可能性があるとは言い難く、現実に風俗上の問題等が生じている実態も認められないことから、原則として4号営業として規制対象とする扱いをしていません(ただし、このようなダンスを客にさせる営業であっても、例えば、ダンスをさせるための営業所の部分の床面積がダンスの参加者数に比して著しく狭く、密集してダンスをさせるものなど、男女間の享楽的雰囲気が過度にわたる可能性があるものについては、4号営業として規制対象となりえます。)。」 以上

以前にブログで書いたかもしれませんが、本来風営法の規制対象となるダンスとは、「男女がペアとなって踊る」という要素があるものに限定されるべきだと思っていましたので、この点よくわかります。

そして、仕方がないのですが、この要素のあるなしでダンス営業を線引きすることは、実際にはなかなか難しい側面を含んでいます。
無許可4号営業の取り締まりに際して、「男女ペアでは踊らせていなかった。」という言い訳が出るでしょうが、「それでも男女間の享楽的雰囲気が過度となる可能性があった」という理由で無許可営業が成立することになります。

各人が好き勝手に単独で踊っている場合でもすでに取締りを受けていると思います。
「男女がペアとなって踊ることが通常の形態とされているダンス」は「男女間の享楽的雰囲気」が「過度」となる「可能性」があるから規制対象なのであって、社交ダンスはその一種に過ぎないという論理であるにしても、そのような規制対象、つまり「過度な享楽的雰囲気の可能性」があるダンスと他のダンスとで一線を画することは容易ではありません。

実際の取締りの現場では、社交ダンス自体は取り締まるべき対象とは考えられていないと思います。
一般的なクラブハウスのような、各人が自由に踊る形態のお店が取締りの対象になっていることが多いと思われますが、「踊りの形態」で識別しようとすると「男女ぺア」の論理では通用しにくいことがあるでしょうから、ダンスをさせている店の「雰囲気」で識別するという話になってしまうのでしょう。
風営法上の規制の趣旨も、本来はそこにあるのだと思います。

ですので、今回の内容には「雰囲気」という概念が持ち込まれています。
「男女間の享楽的雰囲気が過度にわたる可能性」の有無で線引きするとなっているのは、このような事情からでしょう。
しかしこの言葉、風営法ではよく用いられる手法ですが、「享楽的」「雰囲気」「過度」「可能性」といった線引き困難なあいまいな言葉を羅列しているわけで、これでは「行政の判断次第」という状況は以前として残るということになります。

ダンスが学校教育で必修になるような事態だからこそ、ダンスについて行政の恣意的判断が持ち込まれる可能性が少なくて済むような仕組みが期待されていたのではないかと思うのですが、どうもそういう方向性ではないようです。
「飲食店+ダンス」とか「深夜+ダンス」といった要素で仕分けなら、ダンスについて議論しないで済むかもと思っていましたけれど。

ともかく、今回の内容ではダンスの内容よりも、「雰囲気」で判断するという考え方が濃厚に出てきました。
あえて単純化して言えば、「どのようなダンスや踊りであろうとも、享楽的な要素があれば規制対象となりうる」ということであろうと思います。「男女間の」という言葉には「性的な」という意味があるのでしょうが、「単純な享楽」と「男女間の享楽」にどれほどの差があるでしょう。

ロックミュージシャンのコンサートでは観客が踊っていますが、あれは「過度には享楽的ではない」となるのでしょうか。でも楽曲の内容によっては著しく享楽的になりえます。
時代劇などでは、男が芸者と一緒に踊って遊ぶようなシーンがありますが、あれは享楽的だということで4号営業だと。
でも日本舞踊の教授は4号にはあたらない、なぜなら享楽的要素がないから。
「日本古来の踊り」ではありますが、雰囲気に対する「イメージ」によって違法か合法かが異なるわけです。
しかし、そのイメージはいったい誰のイメージなのか。

こういったことは風営法の宿命みたいなもので、ある程度さけられないことではありますが、今回の政令改正について、自分が教えるダンスを享楽的ではないと思っているダンス教授者の皆さんはどうお考えになるのでしょう。考えようによっては、ダンスは全て享楽的なものではあります。だから「過度」という言葉をつけたのでしょうが、何を持って「過度」とするか。

これまで「一部の人たち」だけが向き合っていた風営法又は「行政判断」というものが、「一般の人たち」にまで影響を及ぼしつつあります。
この傾向は今後も進んでゆくのでしょうが、ダンス規制のあり方はこの方向性で済むのかどうか悩ましいところです。

とりあえず思いつくところを書きましたが、考えが変わったらこの文章を修正します。
posted by 風営法担当 at 19:11 | 飲食店業界

2012年10月28日

風営法規則改正案とダンス教室の行方

以前、風俗営業におけるダンス規制の在り方について述べたことがありました。
ダンスが中学校で必修化されましたが、風営法との兼ね合いで様々な矛盾があるのではないかということです。

風俗営業の4号は「ダンスホールその他設備を設けて客にダンスをさせる営業」という定義であり、ダンスを教える教室もこれに該当します。

しかし、「客にダンスを教授する場合にのみ客にダンスをさせる営業」については、そのダンス教授者が一定の条件にあてはまる者である場合には、そのダンス教室は風俗営業の「例外」、つまり<風俗営業ではない>ということになっています。

この例外規定にあてはまるための一定の条件とは、<指定講習機関から推薦を受けた者がダンスを教授している>ということです。
その推薦は、<国家公安委員会が指定した試験に合格した者>を記載した名簿を提出する方法で行われます。

現在、国家公安委員会から指定を受けた講習の課程を修了し、かつ、指定を受けた試験に合格した者が、特定講習団体(現在「全日本ダンス協会連合会」と「日本ボールルームダンス連盟」の2団体のみ)から推薦を受けて初めて、風俗営業に該当しないダンス教室を経営することが可能となっています。

言い換えれば、現行の風営法の中では、<指定講習機関が実施する試験に合格した者(又はこれと同等とみなされた者)がダンスを教授しているダンス教室>だけが例外規定にあてはまるのであって、それ以外のダンス教室、それは社交ダンスに限らず、リトミックだろうとバレエだろうと、サルサだろうと、日本舞踊だろうと、ダンス、踊りとされるあらゆる種類の踊りを客に行わせる営業が全て風俗営業だという解釈になろうかと思います。

現在では社交ダンスに限らず、クラブハウスなど社交ダンス以外のダンス関連営業についても取締りが行われていますが、風営法によるダンス規制は社交ダンスの規制を想定して始まったわけです。
そのため現行の風営法において、前述の例外の適用を受けられるのは、様々なダンスのうち社交ダンスに限定されています。

客にダンスをさせる営業は全て風俗4号営業に該当するとしながら、様々な種類のダンスの中から社交ダンスの教室だけ(条件付とは言え)が例外とされているのであれば、
「風俗営業規制におけるダンスとは、すなわち社交ダンスのことである。」
ということを裏付けているようなものでもあり、もし社交ダンス以外のダンスについても同様の規制を課すのであれば、社交ダンス以外のダンスに対して不公平ということにもなります。

そこで今回の規則改正案においては、現在指定を受けている2団体の講習以外についても誰でも指定を受けられるようにすることが主眼となっています。
裏をかえせば、指定された講習や試験を修了した人と同等とみなされない人が教えているダンス教室は、風俗営業許可がない限り全て違法ということでもあります。

これは今回の規則改正以前からすでにそうだったわけですが、私個人の見解としては、バレエだの日本舞踊だの、ヒップホップだのといったものまでが規制対象だったと解釈することには抵抗感があります。
当初の趣旨としては社交ダンスを規制の対象として想定していたわけですから、風営法の規制を受けるダンスの種類について「男女が体を密着して踊る」「深夜に踊る」といった限定をするのではないかと想像していました。ありていに言えば、クラブハウスに的をしぼった規制のかけ方になるとの予測でした。

しかし今回の改正案では、ダンス教室を含めた全てのダンス営業が原則として風営法の規制を受けているという解釈を前提としているのであって、規則改正後には、この解釈を元に社交ダンス以外のダンス教室に対しても無許可営業の取締りが行われることが予想されます。
取締りが行われないのであれば、わざわざ指定を受けた機関が馬鹿を見ることになり、制度の信頼を損なうこととなるからです。

極端ではありますが、幼児が通うバレエ教室も規制対象となりうるのであれば、これはかなりの混乱が予想されます。
すでにクラブ事業者等による風営法改正運動が活発になっていますが、規制緩和でなく規制強化の方向での規則改正ですから、今後さらに議論を呼びそうな予感がします。

経済活性化のために規制を緩和するという路線が盛り返しそうな雰囲気だったところでのこのような改正案です。
今後注目したいと思います。

改正に関するパブリックコメントの募集はすでに打ち切られていますが、改正案についてはこちからご覧になれます。


http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=120120009&OBJCD=&GROUP=

posted by 風営法担当 at 19:43 | 飲食店業界