2018年05月14日

車両の窓ガラスを割ることがあります について思う

ホール業界の皆さんは風営法施行規則にある「構造設備の技術上の基準」を知らない人が多いです。

遊技機の基準も知らないし見たことがない。
そもそも関係法令を自分の目で眺めたことすらないと。

これが私が研修で見ている普通の風景ですが、これは業界として問題ですよ。
さて、それはともかく。

風俗営業所のうちの飲食店系風俗営業における構造設備の技術上の基準の中に、

「客室の内部が当該営業所の外部から容易に見通すことができないものであること。」

というものがあります。

昔は調理場の窓まで板を貼れなどと理不尽なことを言われた時期もありましたが、消防法の関係で言われなくなりましたね。

で、このような基準はパチンコ店を含めた遊技場では適用されないのですが、稀にマージャン店の窓を遮蔽せよと指導されることがあります。

これは法令に根拠がない指導ということになりますが、総合的な意味でわからないでもないです。
いや、むしろこれには深い意味が。。。。

まあそれもよいとして、マルハンさんのポスターがテレビで話題になっていました。

子どもの車内放置を見つけたら救出のため車両の窓ガラスを割ることがあります。

とまあ、ホール業界ではごく当たり前のことが、なぜか今の時期に一般の視線を浴びているという話です。

風営法では18歳未満は立ち入りできない、と。

だから車内放置が発生する。だから見つけ次第に救出のため窓を割ることもある。

で。風営法の入店規制の話に戻しますが、それは「客として」の入店制限です。

乳幼児は遊技など、できっこないから客ではない。

人命が関わるので、そういった解釈があってもよさそうなもの。。。

そこで冒頭の構造設備の基準の話が関係してきます。

これがキャバクラだったら、アダルトの世界に子どもを入れることはできない。

だから、客室を外部から見えるようではNG。という基準がある。

という風俗規制の趣旨が生きてくるのですが、パチンコ店の内部についてはこのような規制がないのですよね。

つまり、パチンコ店内に小学生の子どもが来て、「父ちゃん、晩御飯だからもう帰ろうよ」と言ったところで、風営法的には問題ないということです。

パチンコ店では、その客室内の風景を子どもに見せられないわけではなく、単に遊技をさせられないだけ。

だったら、乳幼児を連れた親がパチンコ店内で遊技をしていたとして、ホールがそれを許容していたら、それは法的にNGと言えるのかな。

教育上よろしくないとか、たばこの煙が、、、とか、そういったことは風営法の外の話ですね。
いずれ全面禁煙の時代も訪れるでしょうし。。。

ふと、そんなことを考えてしまいました。
posted by 風営法担当 at 14:40 | パチンコ・ゲームセンター・遊技場

2018年04月26日

パチンコ店の喫煙所設置で注意すること

受動喫煙防止法の法案提出はまた延期されるそうですね。
しかし、規則の制定準備は厚労省内で進んでいます。

もはや、おおよその方向性は動かしがたいように思えます。

つまり、ホール内は客室も事務所も全面的に禁煙。
喫煙所は作れますが、排煙設備が必要だし、排煙のための与圧設備も必要であろうと。

そういった一定の機能を備えた喫煙所をどこに設置するか。

営業所建物内であれば、島を一部撤去するのか。それとも間取りのどこかを用途変更するのか。
又は営業所を新たに拡張するのか。

営業所の増設ならば、許可条件に注意してくださいね。
拡張が禁止されているホールが若干あるのですが、「若干」、つまり、ごくわずかしかないので、当のホール事業者さんが自覚していない確率がかなり高いです。

条件違反はリスクが高いですよ。後もどりするのにまた費用がかかるのですから。

構造変更の方法によっては、変更届出、又は変更承認申請が必要となります。
変更承認ならば、一時休業ということもありえます。

神奈川だと、工事用の仮囲いを設置するのに承認が必要になることがあります。

こういうときにマルユウを持っていると気が楽ですね。
ならば、今のうちに。。。ということも検討しましょう。

これらの問題をクリアしつつ、法の施行となる2020年の春ころまでに喫煙所を設置するとしたら、法案の中身がわかってから、一年半くらいの猶予しかないのです。

全国数千軒のホールさんが、この短い期間に喫煙所を設置する。
さて、果たして可能でしょうか??

詳しくはいずれ、都遊協さんのセミナーで解説するやもしれません。
posted by 風営法担当 at 19:34 | パチンコ・ゲームセンター・遊技場

2018年04月12日

海外から労働者を招いてパチンコ店で働いてもらうことは可能ですか?

(プレイグラフ2015年1月号「法務相談カルテ」掲載)

外国人が日本に滞在するためには、出入国管理及び難民認定法(入管法)に定められた27種類の在留資格のいずれかを取得する必要があり、外国人が日本で就労できるかどうかは、その外国人が保有している在留資格で認められている仕事であるかどうかによります。
 例えば、翻訳や通訳の仕事をする場合には、文系の仕事をすることができる「人文知識・国際業務」という在留資格が必要となりますし、エンジニアとして働く場合には、理科系の仕事をすることができる「技術」という在留資格が必要です。
 これらの資格の要件は入管法に基づいて細かく定められています。「人文知識・国際業務」や「技術」の在留資格を得るためには、大学などの教育機関で習得した専門知識や充分な実務経験が必要です。また、外国の料理のコックさんなどが日本で働くための在留資格である「技能」については、その国の料理に特有の調理技能について実務経験や本国での調理師資格の取得などの要件が定められています。つまり、日本で就労するための在留資格を取得するには、高い専門性に見合った学歴や実務経験が必要となります。一方で、工場のラインや建設現場などで単純労働者として働くための在留資格はありません。日本の出入国管理制度では、日本国内の労働者だけではまかなえないほどの高度な専門性を持った人材は受け入れるが、単純労働者は受け入れないという原則があるのです。
 しかし、現実には工場や建設現場で働く外国人を見かけることは珍しいことではありません。なぜなら、27種類の在留資格のなかには「日本人の配偶者」や「定住者」、「永住者」のように、就労に関する制限の無い在留資格があるからです。例えば、日本人の妻や夫、日系二世、三世といった人、また、永住が認められた人などがこれに該当しますが、この人たちは元々日本で生活することを目的として日本での在留が認められており、在留資格での就労制限がないので、工場や建設現場など、どこで働いても大丈夫ということになっています。
 また、最近注目されているのが「技能実習」という在留資格で、すでに多くの工場や建設現場で外国人が技能実習生として働いています。発展途上国には、先進国の進んだ技術や技能、知識を修得して、その国の産業を振興させたいというニーズがあります。そのために労働者を一定期間日本に送り出させて技術や技能を身につけさせることが「技能実習」という在留資格の目的です。
今のところ最長で三年間にわたって日本で在留することが可能ですが、対象となる業種は、2014年4月現在で建設や製造、農業、漁業関係など68職種、126種の作業に限定されており、これに該当する職種であれば、受け入れ可能な人数枠内の技能実習生を受け入れて工場等で働いてもらうことが可能となりますが、パチンコ店営業の技能実習は認められていません。

 なお、飲食店やコンビニなどで外国人留学生がアルバイトをしていることがあります。留学生は日本で留学するための必要経費などを補う目的で、「資格外活動」としてアルバイトをすることが入国管理局から特別に認められることがあるのです。ただし、パチンコ店を含む風俗営業のために留学生が資格外活動を行うことは現在の法令(出入国管理及び難民認定法施行規則)では認められていません。

 パチンコ店営業で外国人が働ける機会は、「日本人の配偶者等」「定住者」「永住者」など一定の身分に基づいてすでに日本に在留している場合に限られています。しかし、パチンコ店を経営している企業であっても、同時に中華料理店を経営しているなどの場合に、その料理店で働く予定のコックが入国管理局から「技能」の在留資格認定証明書の交付を受けて、「技能」の在留資格で入国できるケースがあります。

 つまり、パチンコ店を経営する企業でも業務内容によっては海外から労働者を招聘することはできますし、規制緩和によって外国人労働者が活躍できる機会は今後増えてゆくかもしれません。
posted by 風営法担当 at 11:00 | パチンコ・ゲームセンター・遊技場

2018年04月06日

まじめな人がホール経営をあやうくする現象

土俵で倒れた市長を助けようとした女性に、土俵から下りるよう行司がアナウンスしたという話題。

コンプライアンス問題として、とても興味深いです。

角界のルールでは「女人禁制」。

世間の常識では「男女平等」+「人命尊重」

研修で議論してもらうと、身近なテーマで意見が対立することがあります。

他人も自分と同じ感覚だと思い込んでいるのが日常。
しかし、その思い込みが通用しないときにコンプライアンス問題が起きます。

行司さんにとっては「女人禁制」という業務上の絶対ルールがあります。

ここでいう「絶対」は、今回のように<土俵上で市長がクモ膜下出血で倒れる>という異常事態には通用しませんでしたが、行司さんにとってそれは「結果」に過ぎません。

周囲の観客か関係者か知りませんが、「女が土俵にあがっていいのか」といった複数からのヤジを聴いたら、行司さんがその影響を受けてしまうのは当然。

まじめな行司さんほど、自分がよく知っているルールにこだわるのも自然なこと。

さて、こういったことはホールの現場でもありえますね。


守らねばならない「日常のルール」

周囲から寄せられる「業界内の常識」。

そして異常事態の発生と一瞬の判断。→ 摘発 → 営業停止


事前に思考訓練をしていないと、緊急時の適切な判断は期待しがたいものです。

風営法をルールとして覚えさせる。・・・・で?

それだけでいいのですか? 


風営法を守って摘発? 

そんなことが・・・・。ありえないと思っていらっしゃる?

ありえますよ。Aさんは風営法を守った。で、ほかの部署のBさんは守っていない。

Aさんは自分がルールを守ることしか考えていないのですが、会社としては法令違反のまま。そしてAさんの「善行」のおかげで問題が発覚する。

こういう光景はどこの会社にもあります。

中途半端な理解は危険ですが、ご本人は中途半端とは思っていません。誰でもそうです。

しかし、突然にトラブルが発生したときに、その「知識」がかえってリスクを増大させてしまいます。

研修しなければよかったね。。。。

ルールを覚えさせるだけで、<基本方針の明確化>や<使い方の思考訓練>をおろそかにするのなら、やらない方がよかった。つまり、もったいない研修になります。


法的リスクは企業としてコントロールするべきですが、できていますか?

そして、そういうもったいない研修や体制は、<大きい組織>において顕著です。

それがホール経営に致命的な打撃を与えることになりかねないと言うことを、ホール経営に関わる多くの方々がイマイチご理解されていないか、又は「あえてフタをしている」。

・全てのルールを守ろうとしている「まじめな」業界人の方々。

・一方で、ルールを理解しないまま危険な綱渡りをしている方々。

ホール経営上は、どちらも問題ありです。そして、こういう人たちが混在しいているのが組織というもの。

「え?ルールを守って何が悪いんだ!」と思われましたか。

では、例の行司さんは「女人禁制」のルールを守って、その結果どうなりました?

だから私は、ルールよりも大事なことを業界の皆さんに伝えたいのです。
posted by 風営法担当 at 11:40 | Comment(0) | パチンコ・ゲームセンター・遊技場

2018年03月30日

第三者だから合法 というよくある誤解

マージャンで賞金提供容疑、大会開いた店長逮捕
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26669360Y8A200C1CN0000/

しばらく前の日経新聞の記事です。

マージャン店が遊技の結果に応じて客に賞品を提供することは風営法に違反し、刑事罰対象でもありますから逮捕もあります。

「みんなやっている」

でもそれは「素人さん」の発想で、それだけで判断するのは「甘すぎ」です。

世の中は常に変化しているのだし、皆がやっているから自分も大丈夫だなんて、プロ意識の無い事業者が捕まった後でよく言うセリフです。

さて、こういう「大会」というものを、麻雀店経営者ではなく、第三者が主催していた場合はどうなのか。

よく言われるのが「第三者だから大丈夫」という話。

パチンコ業界でもよく言いますね。

ポイント景品は外部の業者に任せなければ違法だどか、広告屋がSNSで発信する宣伝は違法ではないとか。

ネットで見られる風営法の解説には間違いもたくさんあって、その間違いポイントは私の研修材料として非常に重要なので、よくチェックさせていただいています。

で。

第三者がやっているから大丈夫。

な、はずがないです。

実態として違法ならば違法ですよ。

あとはバレるかどうか、やられるかどうかの話でしかないのに、自分が合法であると信じて安心したいばかりに、話を強引にすりかえようとする心理がよく見られます。

自分をごまかしても、現実は変わりませんからね。

麻雀大会と称する企画が実態として無許可麻雀営業であれば、それを承知で店の設備を貸している麻雀店経営者は、無許可営業のほう助者、つまり犯罪者となります。

A量定ですよ。

パチンコ店の場合もそう。

第三者が「勝手にやっている」のか、「なんらかの連絡をもとにやっているのか」

そのあたりのことをすっかり忘れてしまって、いつの間にか「誰も処分を受けないから合法なんだろう」みたいな適当な感覚で営業するなんて、業界人としてどうかしていますよ。

もちろん、広告宣伝規制は、それだけを見れば法的リスクが極限されています。
しかし、違反処分がないのには、その違反の種類によって様々な意味があるのです。

一件リスクがなさそうでも、店舗によって、又は店長の能力や考え方によって、大きなリスクを知らぬ間に抱えていることもあります。

プロであれば、自分の業界、自分の会社、自分の店舗の法的リスクはちゃんとわかっておくべきですけれど、残念なことに、私が期待するほどの理解を持っている方は、この業界にはほとんどおられない(特に経営者)ので、このプログでさんざん述べてきたことも、部分的に理解されていないか誤解されているのではないかしらと、なんとなく感じています。
posted by 風営法担当 at 13:22 | パチンコ・ゲームセンター・遊技場