2018年05月07日

管理職になりたくない人々 について思う

管理職になりたくない若手が増えている。というニュース記事を見まして。。。

「そりゃそうだろうな」と思うのですが、私はワタシ特有の目線で、次の様にも思います。

コンプライアンスの研修で私が伝えることは、「実際のコンプライアンスはそんな甘いもんじゃない。」という話ですが、言い換えれば、多くの人々はコンプライアンスを誤解しています。

<法律を理解して守ればいい>

そう思っている経営者の下で、管理職が積極的にリスクを取ろうと思うか。

だって現実には、法律を知れば知るほど法的リスクの存在におびえる結果になるのですから、これまで通りの判断が怖くなってしまいます。

「この広告は行政や近隣店舗からとやかく言われるかもしれない。ガイドライン違反を指摘されたり、風営法違反で指示処分の可能性もゼロではない。でも、自分は違法とは思わない。。。」

さて、風営法のリスクを分析して、こういう状況で広告を打つのか。

法令違反を指摘されるリスクを避けようとしたら、それだけのためにどれほどの営業機会を失い、コストがかかることか。。

なのに、経費を節減せよとか、売り上げ目標とか、数値的な圧力は常にかかるわけです。

<法的な問題が起きた>という結果だけで、有無を言わさず責任を取らされるような組織なら、管理職はあまりにハイリスク。

逆に考えれば、法的リスクを適切な確率計算で運用できる管理職と、その有用性を認める経営者がセットになっていたら、相当に有利な展開がありうるのではないかと。

そういう意味で、最近は若手経営者の方々に期待をかけて活動しているところです。
posted by 風営法担当 at 15:35 | コンプライアンス総合

2018年03月12日

「なあなあ」になっている地域の風営法違反リスク

http://www.news24.jp/articles/2018/03/08/07387549.html

八丈島のスナックが風俗営業の無許可営業で摘発され逮捕者がでました。
ヘリで本庁に護送されています。

前から気になっていたんですよ。
離島でも風俗営業許可は取得されているのか。

東京は無許可営業に対して厳しい地域ですが、八丈島や三宅島だとどうなっているのかなと。
ですので、こういうニュースは興味深いです。

昨年末に警視庁の立ち入りがあって、接待しない旨の誓約書を出している。
けれども、「なあなあになっていた」ということで接待をしていたのですね。

よくある話ではありますが、「なあなあ」ってなんでしょう。
「少しずつ気がゆるんで・・・」みたいな意味でしょうか。

本庁の立ち入りがあって、誓約書も取られて、そこまでされたのになお逃げるチャンスを捨ててしまう。
そういうタイプの人はいるものです。特に「地方」。

恐ろしさを一度体験しないとわからない、という人はたくさんいます。
何度説明しても「わかったよー」みたいなことは言うけれど、実は本気で聞いていない。

特に「地方」の皆さん。
「今まで大丈夫だった」から大丈夫ですか?

それと、「ウチは大手だから大丈夫」
これもよく聞きますよ。パチンコ業界では。

世の中の変化を常に意識しましょう。
私のコンプライアンス研修で、とりわけ強く解説するテーマです。

大丈夫と思うなら身をもって試されたらいい。
いつか「その日」がやってくるかどうか。
posted by 風営法担当 at 13:25 | コンプライアンス総合

2018年01月19日

違法とは知らなかった をどう見るか


佐賀県のニュースで、無許可で接待(報道では「接客」とありましたが)していた飲食店が風営法違反で摘発されていました。

「事実に間違いはないが、許可がいるとは知らなかった」

と話されているそうですが、取り締まりが頻繁でない地域ではよくあること。

でも、行政側から事前になんらかのアクションがあったのかどうか、よくわかりません。

背景にはいろいろありえますから。

さて、一方では、フグの肝を販売していたとして、販売していたスーパーさんに家宅捜索がはいったというニュースがありました。

「長年売っていたんだけど・・・」

悪気はなく、昔からそうしていただけのこと。

そう。そういうことってあるんです。

なので、心情的には責めにくいのですが、ちゃんと情報を入手して、法令を守ろうとしていた人もいたわけです。

このあたりがコンプライアンスの難しいところ。

単純にルールを守ればよいと言うことでは済まないし、かと言って、問題ないならいいじゃん、とも言い切れない。

そのあたりの総合的な目線が問われてしまうのです。

コンプライアンスで重要なのは、知識ではなく、感覚です。

私の研修では、いかにして感覚を身につけていただくか、にこだわっています。

皆さんが後悔しない人生を過ごせますように。

posted by 風営法担当 at 12:28 | コンプライアンス総合

2018年01月07日

法律について考えるための童話

年末年始は久しぶりに、これまで作ってはほったらかしにしてきたコンテンツどもを整理する作業に没頭しておりました。

ここ数年は風営法、特にパチンコ業界の問題に専念していましたが、もともと私は知的財産の講師をしておりました。しかも、一般社会人向けの。

いつか風営法のセミナーを担当したいという夢がかない、いつの間にか知的財産のことを忘れておりました。

ところがです。よくよく考えてみると、コンプライアンス研修では著作権のネタをよく使いますし、著作権という身近な権利について考えることは、実は風営法の前提となる法制度を理解するうえで、とてもよい材料であります。

というわけで、もう一度、著作権関係のコンテンツを使っていただこうと思った結果、ここで皆様にお知らせです。

実は私、童話作家でもありました。いや、たいしたことはないのですが、100%オリジナルで以下のような童話を作りました。

童話で考える著作権 〜 絵は誰のもの?
http://cozylaw.com/copyright/douwa/

とまあ、子どもにも著作権制度を考えてもらえるような物語なのですが、大人の方が読みがいがあるとも言われます。

学校や企業で教材として使っていただいているようでもあります。

ホール業界の方々には関係が薄いかな。。。。いや、著作権は社会人として必須の知識ですし、風営法の理解にも役に立つはずです。

というわけで、もしお時間がありましたらご覧いただきたいですし、教材として使っていただけたらなおうれしいです。

いずれ「童話で考える風営法」を作ろうか。。。などとは考えておりませんけれど。
posted by 風営法担当 at 01:02 | コンプライアンス総合

2017年12月21日

大宮ソープ火災と既得権営業について思う

大宮のソープランドの火災で死傷者がでたニュースのことで、マスコミさんからのお問い合わせがありまして、関係法令や風営法の制度上の経緯などについてお話ししました。

ホール業以外のことを考えるのは久しぶりだったので、ここで一つ。

店舗型性風俗営業のほとんどは既得権営業です。
条例で全国のほとんどが出店禁止区域になっており、もともと営業していたお店だけが、届出された営業の方法でのみ営業が許されている状況です。

営業所建物の増改築をしてしまうと既得権を失ってしまうので、事業者さんは原則としていじれないということです。
公安委員会に営業所内の精密な図面を提出しているので、いじると立入の際にはバレてしまいます。
私も一時期、いろんなソープやストリップ劇場などの図面作成をしてました。

個室の客室面積をちょっと増加してもNGだし、一度客室を撤去してから元通り、という方法もNG。

この状況下で耐震対火災補強工事ができる技術を持ったスーパー建設会社がこの世にはあるのでしょうが、それを頼むほどの経済的余裕が今どきの店舗型事業者にあるでしょうか。

今回は火災が問題になっていますけれど、そもそもそういう小さな話ではないですよ。
今の風営法の制度では、「店舗型性風俗はなくなってしまえばいい」という前提のもと、既得権事業者が徐々に消滅してゆくのをじっくり待つ戦略です。

「徐々に消滅」というのは、事実上「建物の老朽化」とイコールです。
事業者としては貴重な既得権を最大限生かそうとしますから、建物が使えなくなるギリギリまで使いたい。

ですから火災はもちろん、自然崩壊もありうるし、地震が来たら一斉にペチャンコということにもなります。当然、死人もでるでしょうが、それは「予定されていること」です。

だから、今回の火災の死傷者も、これから続くであろう犠牲のほんの一部分にすぎないわけです。
人口減少により建物の老朽化は社会全体の問題ですが、人の出入りが激しい風俗店の老朽化のリスクがとりわけ高いことは、過去の類似火災の件数から見て明白です。

最近、地震予想のニュースが多いですね。
この年末は消防警察合同の立ち入りが増えるでしょうけれど、行政の立ち入りだけで済む問題ではないと思うのです。

ズバリ申しますと、一定の要件で改築を認めたらどうか。
又は、どこかでスッパリと廃業させる法律を作るか。だと思います。

なお、既得権営業は風俗営業でもあります。
パチンコ店の既得権営業については、またいずれ。




posted by 風営法担当 at 12:07 | コンプライアンス総合