2018年01月07日

法律について考えるための童話

年末年始は久しぶりに、これまで作ってはほったらかしにしてきたコンテンツどもを整理する作業に没頭しておりました。

ここ数年は風営法、特にパチンコ業界の問題に専念していましたが、もともと私は知的財産の講師をしておりました。しかも、一般社会人向けの。

いつか風営法のセミナーを担当したいという夢がかない、いつの間にか知的財産のことを忘れておりました。

ところがです。よくよく考えてみると、コンプライアンス研修では著作権のネタをよく使いますし、著作権という身近な権利について考えることは、実は風営法の前提となる法制度を理解するうえで、とてもよい材料であります。

というわけで、もう一度、著作権関係のコンテンツを使っていただこうと思った結果、ここで皆様にお知らせです。

実は私、童話作家でもありました。いや、たいしたことはないのですが、100%オリジナルで以下のような童話を作りました。

童話で考える著作権 〜 絵は誰のもの?
http://cozylaw.com/copyright/douwa/

とまあ、子どもにも著作権制度を考えてもらえるような物語なのですが、大人の方が読みがいがあるとも言われます。

学校や企業で教材として使っていただいているようでもあります。

ホール業界の方々には関係が薄いかな。。。。いや、著作権は社会人として必須の知識ですし、風営法の理解にも役に立つはずです。

というわけで、もしお時間がありましたらご覧いただきたいですし、教材として使っていただけたらなおうれしいです。

いずれ「童話で考える風営法」を作ろうか。。。などとは考えておりませんけれど。
posted by 風営法担当 at 01:02 | コンプライアンス総合

2017年12月21日

大宮ソープ火災と既得権営業について思う

大宮のソープランドの火災で死傷者がでたニュースのことで、マスコミさんからのお問い合わせがありまして、関係法令や風営法の制度上の経緯などについてお話ししました。

ホール業以外のことを考えるのは久しぶりだったので、ここで一つ。

店舗型性風俗営業のほとんどは既得権営業です。
条例で全国のほとんどが出店禁止区域になっており、もともと営業していたお店だけが、届出された営業の方法でのみ営業が許されている状況です。

営業所建物の増改築をしてしまうと既得権を失ってしまうので、事業者さんは原則としていじれないということです。
公安委員会に営業所内の精密な図面を提出しているので、いじると立入の際にはバレてしまいます。
私も一時期、いろんなソープやストリップ劇場などの図面作成をしてました。

個室の客室面積をちょっと増加してもNGだし、一度客室を撤去してから元通り、という方法もNG。

この状況下で耐震対火災補強工事ができる技術を持ったスーパー建設会社がこの世にはあるのでしょうが、それを頼むほどの経済的余裕が今どきの店舗型事業者にあるでしょうか。

今回は火災が問題になっていますけれど、そもそもそういう小さな話ではないですよ。
今の風営法の制度では、「店舗型性風俗はなくなってしまえばいい」という前提のもと、既得権事業者が徐々に消滅してゆくのをじっくり待つ戦略です。

「徐々に消滅」というのは、事実上「建物の老朽化」とイコールです。
事業者としては貴重な既得権を最大限生かそうとしますから、建物が使えなくなるギリギリまで使いたい。

ですから火災はもちろん、自然崩壊もありうるし、地震が来たら一斉にペチャンコということにもなります。当然、死人もでるでしょうが、それは「予定されていること」です。

だから、今回の火災の死傷者も、これから続くであろう犠牲のほんの一部分にすぎないわけです。
人口減少により建物の老朽化は社会全体の問題ですが、人の出入りが激しい風俗店の老朽化のリスクがとりわけ高いことは、過去の類似火災の件数から見て明白です。

最近、地震予想のニュースが多いですね。
この年末は消防警察合同の立ち入りが増えるでしょうけれど、行政の立ち入りだけで済む問題ではないと思うのです。

ズバリ申しますと、一定の要件で改築を認めたらどうか。
又は、どこかでスッパリと廃業させる法律を作るか。だと思います。

なお、既得権営業は風俗営業でもあります。
パチンコ店の既得権営業については、またいずれ。




posted by 風営法担当 at 12:07 | コンプライアンス総合

2017年12月12日

風営法のキモとは

私どもの研修やサービスには、他の法務関係者とは一線を画する重要な特徴があります。

法律と言えば一般的には「勉強することが大事」となりますが、私どもの考えではそうではないのです。

 <人がルールをどのように使っているか

これがキモの部分です。

極端な話ですが、監督官庁の担当者が「A」という解釈を持ってれば、たとえそれが勘違いであっても「A」という解釈で業界は動いてしまいます。

時間が経つと今度は「B」になり、またさらに「C」になったりします。それぞれが正論だったりもします。

法令解釈には幅があるし、誤解もつきもの。お客さんも、スタッフも、業界のエライ方々も含め、人によっていろいろなのです。

世の中はルールどおりではありませんが、「ルール通りのはずだ」と思っている人も多数おられます。
そして今どきは、「全てオミトオシのうえでとぼける」という高等戦術まで駆使されています。

そういった現実を踏まえて私どもは、皆様から寄せられる情報を元に「人がルールをどう使っているか」を日々分析し、世の動向を予想しながら、無駄が少ないコンプライアンスが実現されるよう努力しております。

それが私どもの研修やサービスの「特徴」です。
法律知識だけ では現実には役に立たないどころか、ときに「有害」でもある。

その現実を認識したうえで、皆様に「心地よいコンプライアンス」を実現してもらうことが弊社の研修やサービスの骨子です。

こういった問題を含めて総合的に判断できる頭脳が組織に存在していないと、今後は極めて危険です。

弊社は基本的なことも、高度なことも、両方対応しておりますので、研修や研修計画などについてお問合せをお待ちしております。

全国どこでも、皆様の状況に合わせていろいろな方法で柔軟に対応可能ですから、どうぞお気軽に。





posted by 風営法担当 at 10:17 | コンプライアンス総合

2017年11月20日

世界で一番企業が活動しやすい国

いま流行のの認定申請では、型式ごとの申請なので行政手続きの手間が実に大変です。
これが電子化されていたら、「忙しいからもってくるな」みたいなことも言われにくくなると思います。

申請手数料は都道府県民にとっては大事な税収源ですが、そんなことよりも「多忙」の方が優先です。
遊技機の検査は「抜き打ち」ではなく全台検査が主流と思いますが、今の時期にそこまでしなければならないのですね。。。

行政手続きの簡素化は今後どうなるのか。
それはもちろん、担当行政庁の本気度によりますが、内閣府はそれを見越して様々な施策を定めています。

以下は平成29年3月29日の規制改革推進会議行政手続部会の「行政手続コストの削減に向けて」という資料からの抜粋です。

原文は以下にあります。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=5&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwilv-TWj8zXAhXIxLwKHQ5yAw4QFgg1MAQ&url=http%3A%2F%2Fwww8.cao.go.jp%2Fkisei-kaikaku%2Fsuishin%2Fmeeting%2Fcommittee%2F20170329%2F170329honkaigi13.pdf&usg=AOvVaw1Esezs16tOGuAZzjuV1CA6

U生産性革命を実現する規制・制度改革
1.新たな規制・制度改革メカニズムの導入
A)事業者目線で規制改革、行政手続の簡素化、IT化を進める新たな規制・制度改革手法の導入

我が国を「世界で一番企業が活動しやすい国」とすることを目指し、「GDP600兆円経済」の実現に向けた事業者の生産性向上を徹底的に後押しするため、規制改革、行政手続の簡素化、IT化を一体的に進める新たな規制・制度改革手法を導入することとし、事業者目線で規制・行政手続コストの削減への取組を、目標を定めて計画的に実施する。
このため、まずは、外国企業の日本への投資活動に関係する規制・行政手続の抜本的な簡素化について1年以内を目途に結論を得る(早期に結論が得られるものについては、先行的な取組として年内に具体策を決定し、速やかに着手する)。
また、外国企業の日本への投資活動に関係する分野以外についても、先行的な取組が開始できるものについては、年内に具体策を決定し、速やかに着手する。
こうした先行的な取組と外国企業の日本への投資活動に関係する取組の実施状況等を踏まえつつ、諸外国の取組手法に係る調査等を行い、規制・手続コスト削減に係る手法や目標設定の在り方を検討した上で、本年度中を目途に、本格的に規制改革、行政手続の簡素化、IT化を一体的に進めるべき重点分野の幅広い選定と規制・行政手続コスト削減目標の決定を行い、計画的な取組を推進する。



◎政府全体で取り組むべき以下の3原則(行政手続簡素化の3原則)

(原則1) 行政手続の電子化の徹底 (デジタルファースト原則)
・電子化が必要である手続については、添付書類も含め、電子化の徹底を
図る。

(原則2) 同じ情報は一度だけの原則 (ワンスオンリー原則)
・事業者が提出した情報について、同じ内容の情報を再び求めない。

(原則3) 書式・様式の統一
・同じ目的又は同じ内容の申請・届出等について、可能な限り同じ様式で
提出できるようにする。



◎行政手続コスト削減に際し取り組むべき事項
【検討の経緯・考え方】
○事業者に対するアンケート調査では、上記以外にも、以下のような点が挙げられている。

@ 処理期間の短縮
・手続に要する期間(処理期間)が長い

A 手続の透明化
・審査・判断基準が分かりにくい
・同じ手続について、組織・部署・担当者毎により審査・判断基準が異なる
・申請受理後の行政内部の進捗状況が分からない
・要求根拠が不明の資料の提出を求められる
・手続に要する期間(処理期間)が事前に示されない

【取組の内容】
各省庁は、行政手続コストの削減に当たり、手続に応じて上記の負担感の減少に向けた取組を行う。


◎「重点分野」の位置付け

「重点分野」については、以下のような取組を進める。

・各省庁は、「行政手続簡素化の3原則」及び「行政手続コスト削減に際し取り組むべき事項」を踏まえ、削減目標達成のための計画を策定し、行政手続コストの削減に向けた取組を進める。

・行政手続部会は、各省庁の取組について、フォローアップを行う。
「重点分野以外」については、以下のような取組を進める。

・各省庁は、「行政手続簡素化の3原則」及び「行政手続コスト削減に際し取り組むべき事項」を踏まえ、行政手続コストの削減に向けた取組を進める。

・行政手続部会は、各省庁の取組について、必要に応じて、工程表の提示を求めるなどフォローアップを行う。


◎重点分野は以下の9分野とする。
なお、「従業員の納税に係る事務」については、規制改革推進会議(投資等ワーキンググループ)において、社会全体の行政手続コストの削減に向けた検討
を別途行う。また、「行政への入札・契約に関する手続」については、行政手続部会において、別途検討を行う。

@営業の許可・認可に係る手続
(各省庁に共通する手続)

A社会保険に関する手続
(個別分野の手続)

B国税
(個別分野の手続)

C地方税
(個別分野の手続)

D補助金の手続
(各省庁に共通する手続)

E調査・統計に対する協力
(各省庁に共通する手続)

F従業員の労務管理に関する手続
(個別分野の手続)

G商業登記等
(個別分野の手続)

H従業員からの請求に基づく各種証明書類の発行
(個別分野の手続)

以上抜粋おわり


さて、風営法的にどうかということも関係するので、少しずつ載せてゆこうかとも思います。。

posted by 風営法担当 at 12:21 | コンプライアンス総合

2017年06月11日

行政書士という肩書について思う

一応、行政書士ではある私ですが、この資格にはいろんな「イメージ」がありまして、セミナーの際などに、行政書士として紹介されたりするのは、内心、あまりよい気分ではありません。

でも、ご紹介の際には、その肩書を語るべきと思われるのは当然なので、その辺りは状況に合わせておる次第です。

この資格の最大の問題点は、法務としての専門性に疑問があることです。

通常、資格である以上は、その肩書に匹敵する能力の存在があると言えるほどの仕組みが備わっていなければなりません。

しかし現実には、専門性を確認するほどの試験でもないし、それができる制度でもありません。

他の法律系資格の専門分野に含まれていない、言わば「残り物」の部分を専門とするという、矛盾する論理で成り立っています。

もちろん、それなりの専門性を有する行政書士は実在していますが、そうでない行政書士がかなりたくさんいる。

あまり言いたくないけれど、私などは、とうの昔に行政書士という肩書への自信を失ったような気がします。

別に、肩書で信頼を得ているわけではないのですから、肩書など気にしなければよいのですが、行政書士と言う業界を見ていると、フト悲しくなるときがあります。

国民にそれを禁止して、その代わりに資格者の業務独占を認めてもらっているわけですが、業務独占資格としての存在意義がどれほどあるのか。

そのことを国民に納得してもらおうとする工夫や努力をしているか。そもそもそういった考えがあるか。

昔よりはまともになったのかもしれませんが、相変わらずの部分がほとんどです。

「手続きならやります」という人が、WEB広告で値段競争をしているけれど、そんな根性があるなら、もっとほかにやるべきことがあるだろうにと思います。

「手続きをしない人のためにはどうやって役にたてるの?」
という疑問をなぜもたないのか。

その疑問があったので、私はコンサルと講師の道を選びました。
私は風営法を専門としているのですから、それが当然だと思いました。

でも、法の専門家としての道を選ぶ行政書士は極めて少ないのです。

行政書士でなくとも、書類に記入するだけの仕事をしている法務系専門職はたくさんいます。

そういう仕事に未来があるとは思えないのですけれど。

余談ですが、ホール業界を眺めていると、とても似ているなあと思うことがあります。


posted by 風営法担当 at 15:16 | コンプライアンス総合